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キヤノンオープン 2012

池田勇太は「勝ちに行く」

今週、月曜日に予言していたとおりになった。1日に、愛知県は名古屋市内のゴルフ場で行われたテレビマッチの収録で、約1年ぶりにラウンドした池田と石川遼は、「最終日最終組で一緒に回って大会を盛り上げたい」という思いで一致したばかりだった。

折しも先週の最終日は、台風17号の影響による無観客試合が行われ、普段は大ギャラリーを引き連れて回る2人の人気者も、その存在のありがたみを改めて痛感したところでもあった。

昨年の最終日も2万人近くのギャラリーを集めたこのキヤノンオープンで、2人の願いがさっそく現実のものとなった。

この日の池田は1番、2番の連続バーディを皮切りに、前半は順調にスコアを伸ばしたものの、後半は伸び悩んだ。

333ヤードの12番は、パー4でワンオンに成功。8メートルのイーグルトライは外したが、楽々バーディのあとからやにわに「ティショットが右に曲がり出した」と、耐えるラウンドに、いよいよ17番では奥にこぼしたアプローチで1.5メートルのパーパットを残して、拾い損ねた。

かねてより上がりが悪ければ、すべてが台無しと話しているだけに、「このボギーが唯一、不満な部分」と、憮然とした表情も、最終日への懸念はない。

「右に曲がっていたドライバーも、明日になったら治るでしょう」と原因も分かっており、修正もたやすい。

石川との同組対決は、過去にツアーでは17回あるが、最終日最終組なら2009年のコカ・コーラ東海クラシック以来、これで2度目に「いいペアリングだと思うし、いい戦いになると思う」と、この日は2打差の2位タイでホールアウトした直後に急いでスコアカードを提出したという石川の気持ちも、がっちりと受け止める。

「久しぶりに遼と回れる。いいパフォーマンスを見せたいし、いいプレーを見せたい。その中で、勝ちに行く」。26歳の池田と、21歳の石川。どちらが勝っても、史上最年少のツアー通算10勝目となるが、譲る気持ちはさらさらない。

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