Tournament article
中日クラウンズ 2012
地元在住の高山忠洋は「乗せられないぞ!」
突っかかるラフ。また、前日の雨模様から一転、好天に、打ち上げの小さなグリーンは、時間を追うごとに堅さを増して、しかも厳しいピン位置に、「距離感を合わせるのが大変」。
前日とは逆風に、「バックスピンの計算が出来なかった」と、9番では「ゲリラパー」を拾った。奥のカラーから長いのを拾って、息をつく暇のないほどに、ピンチの連続。
ウェッジで打っても寄らない。11番ではこらえきれずにボギーを打って、「小さなミスがすぐ怪我につながる」と、警戒は強まるばかりだ。
最後の18番では「絶好のバーディチャンスを外した分」と、100点満点の採点に対して、この日のプレーは30点減点。
一方で、7番では「今日いちのショットが打てて、そこで流れを断ち切れたのが良かった。和合に一瞬でも勝てた結果」と、2メートルのバーディに胸を張る場面も。
和歌山県出身だが、大会の地元・愛知県の犬山市に構える新居には、妻の梢さんがお留守番。
8月に出産を控えているのに、「来たらすぐに歩きたがるから」と、大事を取って今週は、せめて最終日だけの観戦にしてくれと頼んだ夫。
「今も、必死にインターネットを検索していると思う」と、やきもきと夫のスコアをチェックする姿が目に浮かぶようだ。車で40分の自宅通勤も、リラックスする余裕などない。
全身に、感じないではいられない周囲の期待。
それでなくとも本人すら、「このタイトル!」との気持ちは強い。
「大会の歴史に、歴代優勝者の顔ぶれに・・・。勝ちたい」と、ただでさえ逸る気持ちは「周りに乗せられると、余計に調子こくので。自滅しないように、コツコツやりたい」。ご当地プロが気持ちを締め直した。