前半の18番で、圧巻のイーグルだ。228ヤードの２打目を５番ウッドで、右上６メートルに乗せたチャンスを慎重に読み切った。応援団の声援に向かってドヤ顔で、ガッツポーズを握った。

「そろそろ、良い結果を残さないと怒られるので」。
住まいは、ここ茨木市からそう遠くない奈良県の橿原市。この日もギャラリーを引き連れ、「期待にも、答えたい」。気持ちがこもった。

この夏は、ほとんどいいところがなかった。原因不明の微熱に悩まされて、「ＶａｎａＨ杯ＫＢＣオーガスタ」で２日目に棄権。フジサンケイクラシックでは初日の競技終了後にプリファードライの処置を間違えたことが分かって翌朝に失格をした。６月のミズノオープンから予選落ちが立て続いており、これからというときだったから、なおさらショックは大きかった。

先週のＡＮＡオープンは、最終日に33位と崩れてしまったが、初日は８位タイ、２日目には４位タイと感触もつかみはじめて仕切り直しだ。
これから年末まで、ノンストップの11連戦に「やっと始まった感じ」と心機一転、巻き返しを狙う。この日の66は、「その良いきっかけになる」と、自信を持って地元ファンの前に立つ。

• 白 佳和