Tournament article
フジサンケイクラシック 2013
最終日に2イーグルも“富士桜賞”を逃した塚田は
同じ名字のよしみで普段から、仲良しの先輩には同時に「アニキ越え」を目指して奮闘中。「少しでも、陽亮(ようすけ)の名前を覚えてもらえるように」。
思惑どおり、印象づけるには十分なこの日最終日のゴルフ。1日2イーグルは、まず前半の14番。2つのティグラウンドを使いわけるパー4は、この日の設定は308ヤード。今週のドライビングディスタンスで平均321.63ヤードを記録して、ランク1位の塚田なら、なおさら余裕のワンオン狙い。打った瞬間、片手を離した。左手1本のティショットは、しかし「これは絶対にいい!」と確信を持って叫んでいた。確信どおりに、上3メートルに見事に乗せた。
そして17番では、「“事件”が起きた」。左端のピン位置は、「たとえ刻んでも、イーグルなんて、絶対にありえないホール」。もし獲れたら帰りの運転は、気をつけなければいけないと、余計な心配がよぎったほど。ピンまで270ヤードの2打目は、スプーンで奥を狙ったつもりが「チーピン」のミスショット。それが、なぜかバンカーヘリを駆け上って、なんと1メートル半のチャンスについた。
そんなこんなで、5アンダーのゴルフも、あと1打縮めれられれば、思いがけないご褒美がもらえたはずだった。4日間を通じて、ベストスコアを出した選手に送られる開催コース提供の「富士桜賞30万円」は、しかし韓国のヤン・ジホが初日に65をマークしており、あと一歩で取り損ねた。
それを聞くなり“お約束”。帽子を派手に脱ぎ捨て悔しがった塚田。
しかし、すぐに帽子を拾いなおしてむしろ「ありがとうございます!!」。そんな情報を先に知っていたらプレッシャーで、むしろアンダーパーで回って来られなかったかもしれない。
「終わってから教えていただいて、助かりました!」。
それに賞金を取り逃がしたことよりも、チャレンジトーナメントの賞金ランキングは5位の資格で初出場を果たした今大会。「こんな難しいセッティングの中で、4日間プレーをさせていただく喜びを感じながら戦った」という。「感謝しながらやらせていただいたことが、今日の結果につながったと思う」と、最終日の好スコアを噛みしめていた。
※塚田は今週の9月15日日曜日に、今年の福島県オープン覇者のすし石垣と、東日本大震災の復興イベント「ゴルフで福島県を元気に!」に参加します。新地町の新地町立新地小学校で子供たちと、スナッグゴルフ体験会を開きます。