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フジサンケイクラシック 2013

松山英樹は4打差の単独首位にも

ショットは、前日の2日目のホールアウト後の調整で、かなり納得いくものになってきた。ドッグレッグの3番では、左のラフからボールが沈んだライにもかかわらず、残り280ヤードの2打目で、果敢にスプーンを握って、ピンまで5メートルに2オン成功。
テレビ中継のラウンドリポーターでついて歩いた横田真一も、目を剥いてうなった場面。「海外なら間違いなく拍手喝采されている」(横田)。5番では計測中のドライビングディスタンスで341ヤードも飛ばすなど、本人も「ショットが良かったので、今日はピンチらしいピンチもなく、ボギーを打つようなところもなかった」。

しかし、それでも怪物ルーキーの顔色は晴れない。口をとがらせたり、悔しそうに天を仰いだり。やっと調子を取り戻したショットが、グリーン上で生かせないからだ。

3番ではせっかくのイーグルトライを外して、悔しさをかみ殺した。10番や13番でも、4メートルのバーディトライを外して、うつむいた。そして最後の18番でもまた、4メートルほどのバーディチャンスを決め損ねて、げんこつで軽くパターヘッドを叩くしぐさで、顔をしかめた。

ボギーなしの66は、5番のバーディでただひとり一桁のアンダーパーに乗せてもなお、「今日は結果オーライでしょう」と自嘲の笑みで、2位と4打差にも「今日のパットじゃリードをしても、リード出来ているような雰囲気じゃない」と、けっして楽観などしていない。
「勝ちたい気持ちは強い」と、今季3勝目への並々ならぬ思いを秘めて、ホールアウト後はいつものように、真っ直ぐに練習場に向かった。

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