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東建ホームメイトカップ 2014
大堀裕次郎が首位キープ
これと似たような体の状態の中で、1ホールで痛恨の「10」を打ったのは、昨年11月のカシオワールドオープン2日目。
「気合いを入れようとして、気持ちが先走って振り遅れた感じになった」とOBを連発して初日は8位からの予選落ちを喫して泣いて帰った。
本当なら消し去りたい記憶。しかしあえて「あの経験を生かしてやっている」と、前半は6番で「風を読み違えた」と今週、初のボギーを打ったが「僕はもともと、ノーボギーで回るようなタイプではないので」と謙虚に「やっとボギーが来たと、逆に落ち着いた。気負わず次のショットに向かうことが出来た」と、直後に3連続バーディを奪うしたたかさも見せた。
今週、計測中の7番と17番ではこの日、いずれも300ヤード超を記録して、ドライビングディスタンスで2位に浮上。豪快なティショットとこの日はパッティングも冴えて、首位を守った。
「後半は距離を計るのもしんどくなって。全部キャディに任せています」と、ひとつ上の姉でプロ修行中の薫さんを支えに乗りきった。
ラウンド中は、今晩放映予定のアニメ映画の話で盛り上げるなど、弟の扱いには手慣れたものだ。
最終ホールも「僕は疲れてセカンドも、ハーフショットでいいと思っていたのに、姉にギリギリの番手を持たされて」と、肩で息つく弟。
「いいえ、私も疲れて距離計算も暗算するのに必死でしたよ」とケラケラと笑う姉。息もぴったり合わせて、史上3人目のデビュー戦Vにまた一歩、大きく近づいた。
どんな劇的バーディも淡々と、ひょろりと182センチの長身をちょっぴりかがめて帽子に手を当て、声援に応える程度。派手なガッツポーズやパフォーマンスは「恥ずかしくて」と頬を染める。
「弟は、昔からあんな感じ。まあ、喋るときは喋りますけど、普段から淡々としてますね」と姉も認めるとおりに、シャイな性格。
プロ入りしたからには・・・とかいう気負いも飾り気もまったくなくて、「これからも恥ずかしいからガッツポーズはしないと思う。そういうのは他のファンサービスに充てていきたいと思います」ということなので、お楽しみに・・・!!