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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2014
高山忠洋は「ドキドキするけど楽しい」
「今週はこのタイトルに賭けている」。このプロ日本一決定戦をひとつ今年の山場と位置づけ、近頃体力低下を痛感している36歳は普段なら、「ペース配分を考えて」とそろそろと、様子見の予選ラウンドも今週ばかりは「初日からエンジンかけてる」。
この2日間で少しでも貯金を稼ぐため。「プレッシャーのかかる決勝ラウンドで崩れても良いように」。思惑どおりに一時は通算7アンダーにして、「この16ホールは逃げずに戦ってきたというのに」と、まんまと罠にハマったあがり2ホールでは後悔しきりだ。
「安全に行こうと思ったのが、逆にピンチを招いた」と、17番パー3では右のラフに外してアプローチも寄らず入らず。「攻めの気持ちがなくなった途端にボギーを打った」と、あとから振り返ればそんな自分に「カっとなっていた部分もあるのかな」と、その分次の18番では無茶をした。
もともと「チャンスがあれば、行きたくなる性格」。それに加えて「前のボギーを取り戻そう」と欲張った。232ヤードの2打目は「熱が冷めて考えると、レイアップをするべきでした」。つま先下がりのライにもかかわらずに果敢にクリークを握った2打目は、「届かない距離じゃない」と、最後のパー5で攻めて、池につかまった。
打ち直して今度は4打目を刻んだのに、さらに5打目もグリーンに乗らず、手前のラフから6打目をチップインする「ナイスボギー」も、本人は釈然としない。上がりの連続ボギーは「もったいない」という声に「おっしゃるとおりでございます」と、ぐうの音も出ない。
「2ホール続けて頭の悪い攻め方を続けた」と、反省しきりで「でも2日目にして、勉強になりました」。
決勝ラウンドでは、ただでさえ、優勝争いの重圧に加えて、難コースからのプレッシャーが加わる。「攻めても守ってばっかりでもダメ。気持ちと、体の感覚と、状況判断が一致しないとピンの近くに寄らないコース」で、良い予行演習が出来た。
「技術と、精神力を試されるコース。ドキドキするけど楽しい。その中で明日から、いかに自分のプレーが出来るか」。週末こそ悔いの残らぬプレーがしたい。