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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2015

連覇がかかる、竹谷佳孝!

昨年覇者は、今年も静かに開幕の時を待っている。「この1年は早かったですが、それでも自分なりに良い形で、ここに戻ってこられたな、という思いがある」と、竹谷佳孝。

本戦前日の3日水曜日に会場で行われた大会公式記者会見は、主催の日本ゴルフツアー機構会長の海老沢勝二と同・理事兼事務局長の秋田敏彰が大会の開催意義とみどころを語り、ツアーディレクターの中島和也が今年のコースセッティングについて説明するのを聞きながら、改めて思いを強くした。

「ここ宍戸は本当に、難攻不落というか、来るたびに苦手意識が芽生えてくるようなコースだ、と」。たとえば今年は、昨年までの7402ヤードのパー72から、7362ヤードのパー71に変更されて、孔明ら飛距離に覚えがある選手たちは「飛ばし屋有利」と、がぜん鼻息荒い。

しかし、竹谷には「果たしてそうか」という疑問。たとえば、10番は昨年まで、515ヤードのパー5と7番からの難関3ホールと、後半は16番から始まる上がりの3ホールは、いわゆる宍戸のアーメンコーナーのちょうど間のサービスホールといっても良かったが、今年は10番でさらにひと山越える「中盤の耐えどころ」(中島)と、鍵を握るホールに生まれ変わった。

15番のパー5も、昨年の580ヤードから、35ヤード距離が短くなったことで、2オンも可能となり、選手を誘うセッティングは果敢にバーディを狙うかわりにひとつ違えば、ボギーやダブルボギーのリスクもあり、今年もマネジメントの妙を問うセッティングになっていることは間違いない。

「飛ばし屋が有利なのは、どのコースでもそうでしょう。確かにそうなのだけど、やはりまずはフェアウェイをキープして、グリーンを確実にとらえる」。そして、昨年も「奇跡」と呼ばれた魔法のパターで、ことどごくチャンスを決める。
今年も相変わらずその信念は変わらない。

昨年覇者には、よく言われる励ましの言葉だが、「今年連覇が出来るのは、あなたしかいない」。
期待をこめて、竹谷も大勢の方々から声をかけていただいた。
「確かに、チャンスがあるのが今年、僕だけ。でも、今はそんな気持ちはなくて」。
いま、竹谷の頭にあるのは、今年の宍戸をどう攻略するか。
「どういう攻め方をするかによって、顔が変わってくるコースなので。僕の場合は中盤に耐えて、後半も耐えて、そこからチャンスが広がっていけばという気持ちで挑みたい」。

昨年はディレクターの中島でも、予想だにしない優勝スコアを出した。「17アンダーは、想定外の素晴らしいプレーをした」(中島)と、主催者の度肝を抜く勝ち方でツアー初優勝を飾った竹谷。
「今年も上位を目指して頑張りますが、まずはベストを尽くして自分のゴルフが出来ればいい」。
今年は、また宍戸の森で、どんなドラマが待っているのか。

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