Tournament article
THE SINGHA CORPORATION THAILAND OPEN 2015
金庚泰 (キムキョンテ)が「そろそろ結果という自信が欲しい」
今年から新開催のここサイアムカントリークラブのパタヤプランテーションコースは、同じ面がほとんどないグリーンに、「アイアンショットが良くなければ、どうにもならない」と、事前の練習も、特に時間を割いたことがハマッた。
この日は打てばチャンスに寄る感じ。この日8つのバーディは、「ほとんど2メートル以内で。長いのでも4メートルもなかった」とあまりのバーディラッシュにかたわらの宮本も、指をくわえて「いいな〜キョンテは!」。
いつもの照れ笑い応えつつ、あっという間にリーダーボードに名前を載せた。
初日はスタートの1番で、いきなり4パットの洗礼。「ダボで出て、3番もボギーにしてどうなることかと。でもまだ初日だから」と、今はすぐに気持ちを切り替える心の余裕もある。そのあと4つのバーディでどうにかその日のうちに赤字にすると、この日2日目の大爆発で、初日は先輩の金亨成(キムヒョンソン)と入れ変わって、暫定首位にのし上がった。
出場21試合のうち3勝、5位以内が12試合。さらにオーバーパーで終わった試合がひとつもないという安定感で、韓国選手として初の賞金王の座に就いたのが2010年。無敵のアマチュア時代から、母国では「鬼」と呼ばれて恐れられた選手もその翌年から海外メジャーの経験が増えて、その中で次第に飛距離を求めるようになった。
そのころからショットに安定感を欠くようになり、日本でも2012年のセガサミーカップから勝ち星5で止まったままだったが今季はすでに日本でベスト10が2度あり先月は、母国でもワンアジアと韓国共催のSKテレコムオープンで3位に。
今年から先輩プロで、日本ツアーでの試合経験もあるJ・K・モーに師事を仰ぐようになり本来の強さが戻ってきた。「今まではスイングのことばっかり考えて、ゲームに集中出来ていなかったけれど。今は試合のことだけ。そろそろやれそうという気持ちもある。あとは、結果という自信が欲しい」。
韓国の鬼が、眠りから覚めつつある。