米8勝のうち、過去に連覇は、2017年の「フェニックス・オープン」ですでに経験がある。
今週は、日本開催での偉業がかかる。 初日のペアリングはこちら
11日火曜日に行われた事前会見に応じた松山英樹は「連覇はそう簡単なことではないが、挑戦でできるのは僕だけ。それにむけて、しっかり準備をしたい」と、意気込みを話した。
米ツアーは先月9月に新シーズンが明けたばかり。
「早く勝ちたい気持ちがありますし、それがまたここなら最高かな、と思います」と、最終ホールの劇的イーグルで米7勝目を達成した昨年大会の再現を、思い描いた。
日本でプレーを見せるのは、昨年の今大会以来、丸1年ぶりだ。
この日のイン9ホールの練習ラウンドからすでに多くのギャラリーを引き連れプレー。
ホームの開催も手伝いシャウフェレや、モリカワらと比べても、ダントツの人気を誇る。
また、久しぶりの帰還を待ちわびていたのは、ファンのみなさんだけではない。
JGTOの若い選手たちにとっても憧れ。
出場が決まった瞬間から、誰もが松山との練習ラウンドを切望したが、今年は開幕前日水曜日のプロアマ戦が復活したこともあり、スターの空き時間は限られている。
その中で、希少なチャンスをゲットしたのはプロ3年目の岩﨑亜久竜(いわさき・あぐり)だ。
松山と同学年で、ジュニア時代から仲良しの黒宮幹仁コーチに習うご縁で、初ラウンドが実現。
「テレビで見た存在でしかなかった松山選手。試合以上に緊張しました」と、ドキドキしながら17番では松山の目前で180ヤードの2打目を7アイアンでカップインする快挙を披露。
「夢のような時間でした」とプレー後も声がうわずっていた。
ラウンド中は松山から「何歳?」などと質問を受け付けるのがもっぱらで、「ゴルフの話しは何も聞けてない…。失礼な気がして。控えめに」と、見て学んできた。
「本番を想定して、同じプレッシャーをかけながら集中してプレーをされているのが凄かった。スイングスピードが速すぎてもう…、分からないですけど、スピンのかけ方とか同じイメージでいけるところはやってみようかな、と。すごく勉強になりました」。
目標に掲げる米参戦への思いも高まった。
岩﨑は、初優勝こそまだないが、今大会はJGTOの賞金ランキング9位の資格で出場権を獲得。
そのほか、賞金2位の桂川有人(かつらがわ・ゆうと)や、賞金4位の大西魁斗(おおにし・かいと)らも米初参戦を果たす。
日本での若手の台頭について、松山も「まだ回ったことがないような若い選手もたくさん出ていますし、そういう選手がどんどん出てきてくれれば。期待しています」と、共闘を歓迎し、「僕も、その選手たちにも負けないように頑張ります」と、話した。
「たくさんの方が来てくれる嬉しさと、応えないといけないプレッシャーとが混在しています」と、今年もホームの期待を一身に背負うが、日本開催初回の2019年にもウッズとV争いの末に2位に入っており、「ギャラリーのみなさんの力がプラスに働いていることは、間違いない。優勝で応えるのが一番」。
今年も習志野で、伝説を作る。