最終日は、首位と10差のスタートだった。
「50台出さないと」と、奇跡で大差を詰める契機も1番でさっそく2メートルを外した。
ピンに吸いつくようなショットや、入りかけのようなアプローチは見せられても今年は最初から最後まで、カップに嫌われ続けた。
4番では、ボギーが先行。
6番パー5は、バックスピンからのバーディで沸かせたが、その後またぴたりと反撃のチャンスは失せた。
「1番からミスをしてしまって、なかなか次の良いきっかけを探すのが大変でしたし、ショットもぶれ初めてスコアを作ることができなかった」と後半は13、15番とボギーを続けて後退。
最終日は10186人ものギャラリーを集めた。
みっしりぶ厚い人垣は、昨年覇者と共に大移動を続けて最後まで、最終組以上の熱気を保ったが、通算3アンダーは連覇にほど遠い40位タイ。
「優勝以外、求められていなかったと思います。まったくかすりもしないところで終わったので残念」と、しおれた背中に大ギャラリーの労いが、やまなかった。
「ヒデキ、おつかれさま!」。
「ヒデキ、ありがとう!」。
「ヒデキ、これからも頑張って…!」。
「これだけ良くないゴルフをしていても頑張れ、と応援してもらったのは嬉しかったです」と、感謝に頬を緩めて「またアメリカでも頑張ろうと思います」。
連覇には、届かなかったが1年ぶりの日本でもまた最後までホームの英雄だった。