Tournament article
日本オープンゴルフ選手権 2016
プロ初出場の松山英樹は「少しでも印象深いプレーを」
スケジュール的にも主戦場の米ツアーの開幕戦を優先させた事情があったが「今年はすべてが重なった」。アダムの思惑と合致した。
4年ぶりの出場は、プロとしては初出場でもある。今年の日本オープンの会場にはアマ時代の思い出もあった。ここ埼玉県の狭山ゴルフ・クラブは「4年前の日本学生で勝っているコース」。
今年も開幕戦とぶつかったが、その翌週の2戦目「CIMBクラシック」の開催地が、移動が比較的楽なマレーシアのクアラルンプールであることも、松山の背中を押した。
「去年はアメリカでやっていく中で、どこが一番大事か」。熟考した上で、ひとまずアダムの誘いを振りきった松山だったが「今年は出ると決めました」。
すると、松山も驚くべき組み合わせが開催の前週に発表された。
アダムと、石川遼と同組になった初日と2日目の予選ラウンド。
「そうなるのかなと思ってたけど、本当になるとは思ってなかったのでビックリです」と4年ぶりの出場に際して、主催者の期待のほどが伺える中で「成績が伴えばもっといい。期待に応えられるよう全力でプレーしたい」。
11月のワールドカップでは、代表ペアに石川を指名した。
「日本のゴルフ界にインパクトを与えたい」と、話した。その言葉には、次世代のゴルファーたちへの熱いメッセージがあった。
「少しでも印象深いプレーをしてジュニア達がプロになりたい、世界を目指そうと思ってくれればいい」。
先の日本女子オープンで史上最年少&初のアマVを飾った畑岡奈紗さんを指導した経験もある。今週は、今季初参戦の日本ツアーでも追いかけてくる子どもたちに、その背中を見せたい気持ちがある。
この日11日の火曜日には、プロアマ戦のあとでアダム主催の「フューチャー・ゴルファー・セミナー」に飛び入り参加。マイクを握り、世界の舞台で跳躍する自らの体験談を話した。石川とは、3年ぶりの同組対決。本人も「久々に一緒に回れるので楽しみ」。今週は、ヒデキとリョウが日本中のジュニアゴルファーも釘付けにする。