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トップ杯東海クラシック 2016
名古屋市在住。宮里優作はパーマー氏に思いをこめて
「さらにキャディの道を究めるために、外でいろいろ勉強しなおしたい」と他分野に挑戦中の杉澤さん。今週は、今大会主催のオフィシャルホームページの動画サイトで、リポーターをつとめる。
名古屋出身の無二の相棒と今週は、別々の道を歩むことになったのは寂しいかぎりだが杉澤さんのはからいで、今年も“地元コンビ”が実現した。
杉澤さんが休業する前に、ぜひ今週の優作のキャディにと、あらかじめ声をかけておいてくれた青山邦仁さんも、名古屋出身。
地元に精通したベテランのプロキャディの存在は、この難コースではなおさら頼もしい限りだ。
「ラフは深いし、グリーンは寄らないし、相変わらず三好は難しい」と、難条件にはやっぱり今年もつい顔がゆがむが、「ラフに入ればパーパットを打つ前提で、置いておけば攻略できる」と、共に強い覚悟で立ち向かう。
今週は、新選手会長としてコース入りするなり采配をふった。今週、87歳でこの世を去ったアーノルド・パーマー氏は優作にとっては「テレビで拝見したことしかない。雲の上の存在でした」とそれだからこそ、ジャパンゴルフツアーの選手会としても、何か気持ちを示さずにはおれなかった。
「現役時代も凄かったが、その後もゴルフ界発展に尽力されたことで、ゴルフがこれだけプロスポーツとして認められるようになった。その基板の上に僕らがいるわけで」と今週は、氏の功績に敬意を表す意味でも喪章をつけてプレーすることを提案。
2002年に初出場を果たしたマスターズで氏と同じ組でラウンドして「毎ホール、スタンディングオベーション。優勝争いとは違う初経験」と強烈な記憶とともに、今もそのときもらったサイン入りのグローブを大切にしているというベテランの谷口徹も賛同してくれたり、「たくさんの選手が喪章をつけてプレーすると、言ってくれている」。
日本でも、めいめいが在りし日の姿に思いを馳せながら、戦うことが何より氏の供養になる。「尊敬の気持ちを込めてプレーしたい」。三好から、選手会みんなの思いが遠い空にも届くといい。