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三井住友VISA太平洋マスターズ 2016
松山英樹が2打リード
松山が、66で回って2位に2打差をつけた。
前半は、左腕に違和感を感じて、テーピングを巻きながらも、3番と6番では手負いのバーディ。
9番では、奥から急な下りの3メートルをジャストタッチで読み切った。
後半の13番の一件では競技委員会から事情を聞かれた。203ヤードのパー3で、バンカーに入れたティショット。打った瞬間に、自分への怒りを抑えきれなかった。
「悔しくて」。握りしめた7番アイアンを、地面に押しつけグっと体重をかけた瞬間に、シャフトがぐにゃりと曲がってしまった。
トレーニングで鍛えた屈強な体は「僕の体重が重すぎました・・・」と反省しきりで「ああいうことがないように、次からはミスショットをしても、穏やかに行きたい」。
悪天候にも足を運んでくださった大ギャラリーにも、少しでも良いプレーを見せたいと、気合いと気持ちが行き過ぎたシーンも、バンカーからきっちり寄せた。パーでしのいだ。
そのあと14番から3連続バーディを奪った。
7番アイアンを失い、「17と18番で使うかもしれないのに」と、内心ひやりとしたが、結局その必要がなくなり安堵した。
この日もまたイーグル狙いの18番では、210ヤードの2打目で5番アイアンを持ったが、寒さで飛距離が思ったより出なかったのか、わずかにグリーンに届かず、池に向かって転がり落ちたボールはラテラルウォーターハザードの境界線の10センチ外側に止まって、胸をなで下ろした。
ぴたりと寄せて、楽々バーディで締めた。
やはり同組で回った賞金1位の谷原秀人は残念ながら、予選落ちを喫したが、もう一人は「落ちたら坊主!」と、阿部靖彦ゴルフ部監督にハッパをかけられていた。同じ組で回った後輩、東北福祉大3年の比嘉一貴さんも、通算1オーバーで辛くも予選通過を果たした。比嘉さんは「すべてにおいて、どうあがいても今の自分には、かなわない」と、嘆息した。
先輩、後輩とも圧倒的に凌駕した通算13アンダーは、2日目としては大会史上2番目となる最多アンダーパー記録で、世界ランク7位が思い出の御殿場で、決勝ラウンドに挑む。