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カシオワールドオープン 2016

深堀圭一郎も土壇場

今週は賞金レースとともに、来季のシード権争いが大会の軸になる。
シード権争いの選手にとっては事実上のこの最終戦を迎えてもなお、第一と第二も合わせて現状は、賞金ランク82位のボーダーラインにも、まだほど遠い位置にいるのが、ベテランの深堀圭一郎だ。

同106位は、獲得賞金509万2925円と苦しんだ第一の理由は、2012年に発症した右ひじの痛みだ。

今年48歳。本人も言うとおりに「見た目は衰えているとは思わない」。それでも、プロ24年を耐え抜いてきた肉体は「使いすぎによる炎症ですね」。
右をかばうあまりに今や痛みは左ひじにまで及んで「打つときも痛いから、痛くないように打つと形にはなるが、試合だと逃げてしまう」。
ツアーきってのショットメーカーを誇ったアイアンショットも「一番の得意分野が当たらなくなった」と次第に精彩を欠くように。「戦うことに、恐怖があったり、弱気になったり。全く解決策が見えなかった」と不振を極めた。

それでも歯を食いしばり、治療の限りを尽くして「現場で何かを探しながらやっている中で、見えてきたものがある」と、2週ほど前からこれはと思えるものを、つかみかけた矢先の今週に「あと何試合かはやりたいくらい」と、現状ではこれが、自身のシーズン最終戦となることに、歯がみをしつつ「すべて受け入れ、次につながることを、今週も探しながらやる」。

賞金総額4000万円の今大会で、トップ10以内(獲得賞金500万円前後)なら、どうにか第二シード枠なら潜り込める可能性もある計算だ。
それがだめでも、来季はまた生涯獲得賞金ランキング上位25位以内の資格(※)を行使出来るが、それはまだ、今は最後の切り札として取っておきたい深堀だ。

※2004年までは、何回でも繰り返し行使できた同資格だが、2005年から1回限りに規程が変更された。ただし、行使後に賞金シード復帰に成功すれば、再び同資格を使って出場権を確保できることになった。
深堀は、2011年に賞金ランク139位で終わった際にも同資格を行使して翌12年を戦っている。

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