Tournament article
カシオワールドオープン 2016
正岡だけじゃない! 増田伸洋も圏外からの滑り込みの大チャンス
43歳のベテランは今週、初日から「若い子たちと一緒に回って、おっさんも頑張らなければいけない、と」。
特に、この日は岩田寛との同組で、「向こうには、僕よりもっとひょろひょろなのに、僕より3クラブ以上も飛ぶ、とか」。ラウンドの合間のよもやま話を通じて米ツアーで苦しみ、揉まれる岩田の姿を想像するにつけてもなおさら「俺も」と、発奮するものがあった。
昨年は第二枠ながら、2年連続11度目のシード権を確保しながら、いよいよこの事実上の最終戦でドタバタしている。
「今までいろんなことを考えすぎて、ちっちゃくなっていた」。加齢とともに、思うようにいかなくなる体を嘆きながら、勝手に自分で限界を作っていた。
若手のゴルフに関心しながら一方で、「まだまだ負けねえ」。むくむくもたげてきたベテランのプライド。
「今週はじたばたせずに、思い切り楽しくゴルフをする」と決めたとたんに、「やっと今日は、60台が出た」と、5バーディ(1ボギー)の68で、7位タイまで順位も上げてきた。
今週は会場内のあちこちに、現時点の成績を踏まえて計算した“仮想ランキング”が見られるのパソコンが置かれ、増田も日が終わるごとにチェックを欠かさず、最終日にこれ以上の順位で終われればどうにか第二枠には潜り込めそうな感じだが、「でも、それを気にして焦って自分を苦しめるのはもうやめる」。
次週のファイナルQTに向けて、せめて少しでも良いゴルフで締めくくれるように。
「明日も楽しく回れればいい」と、自分に言い聞かせた。