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関西オープンゴルフ選手権競技 2016
熊本のことは忘れない
先週まで2週間の空き週を利用して、地震発生後にはじめて地元に帰った。
重永亜斗夢は、やっと家族の無事な顔を見られて「ほっとしました」。いつもと変わらぬ出迎えに、笑顔がこぼれた。愛妻の運転で、熊本城に寄ってもらって顔が曇った。「テレビでは見ていたけれど・・・」。変わり果てた県のシンボル。「石垣も崩れていて、ショックだった」と、被害の大きさには震撼するしかなかった。
永野竜太郎も、帰って翌日にすぐ、実家のある益城町に入った。「なんといっていいのか・・・。声も出ない。唖然とした」。過酷な現実が広がっていた。状況を目の当たりにしても、「何をすればいいのかも分からない。無力を痛感した」。
結局、1週間ほどの帰郷も「何が出来たわけでもなかった」。せめて励ますつもりで、避難所に散らばる友人を誘ったが、話題はもっぱら開幕戦での永野の活躍。
「お前が頑張っていたから勇気が出た、とか言ってもらって。大変な状況の中でも僕のゴルフを見ていてくれたんだ、と。嬉しかった」。
むしろ、感謝と勇気をもらって舞い戻った。
「今シーズンに限らず、最後まで投げ出しちゃいけない」。
粘りのゴルフで熊本に、良い知らせを届け続ける。