Tournament article

長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップ 2016

アマの小西健太さんが3位タイ

昨年の全米アマで、日本勢として初のセミファイナリストに輝いた逸材が本領を発揮した。7番のパー3は8番アイアンで、わずか10センチにつけてバーディを奪うと「そこから吹っ切れた」。
続く8番では3メートルを沈め、9番では10メートルのバーディトライもねじ込み、プロに混じって67で回って2日目は3位タイにも、「今日は別に意識はしなかった」と堂々と、優勝争いに割り込んだ。

6月に行われた東北アマは、「自分に期待しすぎた」と、無念の7位タイに終わって「これからは気負わずにやろう」と肝に銘じた。この日はその信念を貫いた。

首位タイに仰ぎ見る谷原秀人は大学の大先輩で、地元広島県尾道では高校も同じで「家は歩いて10分くらい」の“ご近所さん”。
「前にトーナメントを見に行って、相手選手にバーディを決められても、すぐに入れ返して谷さんが勝った。強い人だな、と。そんな人に僕になりたいと思った」。東北福祉大の遺伝子は、確かに現・キャプテンにも受け継がれている。

強豪校の主将として迎えた最終学年は、大事な1年となる。
まず一番のミッションは、「団体戦で“全冠”獲ること」。大学の対抗戦は5月から順に関東大学春期対抗戦と、先月8日は北海道の苫小牧で行われた全国大学対抗戦と、10月の信夫杯、そして11月の全日本学生と4大会あるが、「僕がいる間にまだ全部、勝ったことがない。今年は全部勝ちたい」と、現在チーム2連勝中の闘将は燃えている。

その間、8月には来季のプロ転向を左右するクォリファイングトーナメント(QT)も控える。それだけに今大会は、今季初のプロの試合が試金石。「1日1日、成長できるように過ごしていきたい」。今週の小西さんはプロ以上に気合いが入っているといってもいい。

関連記事