これぞ「TEAM HONMA」の結束力を証明する好発進だった。先週のトップ杯東海クラシックの最終日に、同組で回った小林伸太郎は、今年から契約プロになった。新顔の後輩が、上がってからおずおずと申し出た。
「上井さん、ちょっと言っていいですか？」。
昨年、シード落ちを喫した上井にとっては何よりの復調のヒントがある、という。
「何よ、言ってよ」と促すと「ドライバーが合っていないと思います」。

どちらかというと、疎い上井に比べて小林は「好きすぎて、死んじゃうんじゃないか？」。逆に上井が心配するほど（？）のクラブオタクだという。

その小林が、断言した。
「ドライバーをちょっと変えると凄くよくなる！」。
僕に任せてください、と小林自らクラフトマンにオーダーして、今のアイアンとのマッチングを計算して、揃えてくれた。
先週まで「気持ち悪いと離してしまう」とインパクトの瞬間に、クラブが手から離れることが多かった。
「今もやっぱり時々離してしまうけど、それでもまっすぐ行くことが多くなった」とスコアにもしっかりと反映されて、後輩の「TEAM HONMA」に感謝した。

先週も所属コース（三好GC）の大会で、ホストプロとして戦ったばかりだ。今週もまた、初日から上がってくるなり、本間ゴルフのみなさんに取り囲まれて「調子が悪くても、こうして集まってきてくれる」と恐縮しきりで、「それが心苦しいときもある」。
今がまさにそのとき。
「先週も久々に苦しかった」と、2週連続のプレッシャー。
恩人の前でみごとな復活劇を見せるしか、この苦しさから逃れる手はない。

• 上井 邦浩
• 小林 伸太郎