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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ ダイヤモンドカップゴルフ 2017
片岡大育のライバルは・・・
前日の居残り練習が、幸いした。「青山コーチのおかげで、ショットは相変わらずいい感じで、チャンスにも一杯ついて、ストレスもあまりなくプレーが出来ている」。
課題のパットは2日目。プレー後に同級生の永野竜太郎らと楽しく無駄話をしながらも1時間半ほど居たパッティンググリーンで「研究」と自己分析には、ぬかりなかった。
「アドレスの向きがオープンになっていた。クローズ気味に構えてカット軌道で打つことで、球を押す感覚が出て、転がりが良くなった」と平均パット数も2日目のランク56位から、この日は一気に2位浮上。
攻守共に揃えたムービングサタデーに、やるべきことはひとつだった。
「高山さんが伸ばしていたから。相手どうこうよりも、自分が伸ばさないと追いつく事も出来ない。今日は攻めながら、ボギーを打たない感覚で行った」と言ったとおりに、ボギーはティショットが右の木の裏に行った8番だけ。
「メリハリのある、完璧に近いゴルフが出来た」。
2日間で14アンダーを出した“高山対策”か。
この日もまた、「えげつないところに切ってあった」と9番や、15番や17番のピン位置など「気の抜けないホールがいきなりぽんぽんと出てくる」と、嘆息した15番でもしかし、186ヤードから4Uで2メートルに乗せて、バーディを奪ってみせた。
16番では、95ヤードから手前5メートルにつけて2連続バーディ。
後半になればなるほど尻上がりにスコアを伸ばして伸び悩む高山の背中をついに捕らえた。
香川西高校を出てすぐ2007年のプロ転向後に、最初にシード権を獲ったのが、アジアンツアーだ。
それだけに、日亜共同主管の今大会にも思い入れは強く、次週は連覇を狙うトップ杯東海クラシックの目前に、ツアー3勝目のチャンス。
高山と、タイのサクサンシンをにらみながらも「僕のライバルは伊能さん」と、笑った。
なんでも今週、木曜日に放映されたばかりのバラエティ番組で、伊能さんが出演。
さまざまな業種の「プロ」を紹介する内容の中で「プロキャディ」を代表してその仕事ぶりを紹介した伊能さんは、番組の最後にはなんと「プロの中のプロ」に選ばれたという。
江戸時代に日本中を測量して歩いて日本地図を完成させた伊能忠敬の末裔は、ゴルフ場でもプロ以上の存在感(?!)とも言われており、「伊能さんには負けてられない!」。
もっとも刺激になる存在をかたわらに従え共に逆転Vを狙っていく。