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マイナビABCチャンピオンシップ 2017

ジャンボ効果だ! 永野竜太郎が単独首位に

初日から70歳のレジェンドの羨望を一身に受けて、単独首位に立った。一緒に回った若い香妻陣一朗と合わせて「あいつら普通に打っても、バッカンバッカン行くから。馬力がある」と、感心しきりのジャンボ。苦笑いで「俺は、精一杯打ってもダメだけど・・・」と若い力の勢いに、目を細めながら2日間でコースを去った。

2週前には、年齢以下のスコアで回る史上2度目のエージシュートを達成した。いまだ現役を張る偉大な背中を見送りながら、「でも、僕はテレビもうろ覚え」とは永野だ。
無理もない。今年29歳。「ジャンボさんとは40歳以上も離れているので」。全盛期は見ていない。「僕らの時代は丸山さんとか伊澤さんとか谷口さんとかシンゴさん」と、永野が憧れた選手たちこそ、ジャンボの前では今でもひれ伏すが、永野はむしろ親近感さえ持っている。

「もちろん、尊敬もしていますし、ラウンド中も気を遣いますし、ショートアイアンとかグリーン回りの寄せとか。ほんと凄い人だとは思いますけど歳が離れすぎてるから。逆にまだ喋れる」。
しかも近頃はジャンボも、若い選手たちにもユーモアたっぷりに「時々、ぼそぼそっと面白いことを言ってくれる」と、この日はインターバルでもジャンボのジョークに腹を抱えて笑い転げる永野の姿があった。

伝説の男と気さくに会話をしながら、プレーはビシッと決めた。初日から、2日続けてボギーなしで回ったこの日は、64を出して通算11アンダーまで伸ばした。

今年1月に結婚して、8月には地元熊本県益城町の復興大使に任命された。何かと忙しく、充実した1年もまだ足りないのは、誰もが待ちに待ったツアー初優勝。

「久しぶりに上位で戦えている。だけどまだ2日目。明日もジャンボさんと常にプレーしている感じで回りたい」。
たとえジャンボは去ってもいつまでも、浸っていたいのは空気感。レジェンドが教えてくれたユーモアと、緊張感を持って週末に臨む。

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