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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ ダイヤモンドカップゴルフ 2018

勝てば節目の20勝。池田勇太は「最終日もめでたく終わる」

ミカさんも頑張って!!
単独2位から出た3日目は、1番で3メートルを沈めて早々に、首位を捕らえたのはいいが、その後は「ずっと横棒。つらかった」。
12番までずっと平坦なパープレーは同じ組の2人が、派手なゴルフをしたからなおさらだった。
稲森が、6番で105ヤードの3打目をカップイン。
岩田は9番で、ホールインワンをやった。池田も同ホールでピンそばのバーディチャンスにつけたが、「岩田さんに、あんなの入れられちゃったら入らないって!!」。
悲鳴を上げた。
「僕の運が全部、彼らのほうに行ってしまった」。
よぎる不安。「今日はずっと横棒のまま終わるんじゃないか。なんなら、そのうちボギーが来るんじゃないか、と。プロっていろいろ考えるんですよ。ここまで何も波がないと、ね」。

こんなときの秘策が池田にはあった。
「わざとボギーを1個打つ。するとね、2つ3つバーディが来る」。
わざと波を起こしてきっかけを掴む荒療治。しかし、成功するのは「若い頃だけ。30超えてやっても、ボギー打ったら、ボギーボギーボギー・・・」。
32歳の今は、逆噴射の可能性もあるから、それも怖くて踏みきれない。

じっと我慢で迎えた12番。
やっと「OKバーディが来た!」。
次の13番では、240ヤードの長いパー3で3Uのティショットを右7メートルに乗っけた。バーディトライを沈めた。
14、15番と続けて4連続バーディで、ぐぐっとスコアを動かした。
最終日を前に、単独の首位獲りを成功させた。

今週、コンビを組むのはハウスキャディの「ミカちゃん」。彼女の不思議なところは「なぜかバーディが続くとテンパります」。
あれだけパーが続いたホールでは、落ち着きはらっていたのに4連続バーディで、やにわに焦り始めたミカさん。
「あなたが急いでもしょうがないんだから。のんびり構えて歩きなさいって」。
何遍言っても、そこはなかなか治らないけど、コンビネーションは悪くない。
「ミカちゃんを、武蔵の名物キャディにしてあげないといけない」と、それも明日のモチベーション。

最終日を前に、2位とはたった1打差。
「ここ武蔵カントリークラブは、今日見てても分かると思うけど、ハマるとスコアを出す選手が出てくる。明日はいかに後続に追いつかせないでやれるか。どのように組み立ててやっていくか。このあと考えてみる」。

盤石の戦略を立てて、勝てば節目の20勝。
「早くしたいなという気持ち。それを押し殺してまずは明日の1勝を目指す。そういう意識をしっかり持てれば、結果的に20勝につながる。明日もここでみなさんと、めでたく終われるように頑張ります」。
3日目に臨んだ18番グリーンのヒーローインタビュー。
これが最終日の予行演習となるか。
乞うご期待。

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