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日本オープンゴルフ選手権競技 2018

三浦桃香さんの先生!! 日高将史が日本一の舞台でV争い

シーズンも押し迫って迎えた秋の大一番で、今年もまた一発大逆転といきたい。昨年の賞金ランキング75位は、第二枠ながら今季の初シードを果たした日高。
今週のゴルファー日本一決定戦は、予選会を突破して、2016年以来となる2度目の出場だ。

「前回のコース(狭山)はラフが深く非常に難しいイメージがあったがそれと比べると今年は回りやすい。僕は飛距離は出ないが、フェアウェイさえしっかりキャッチ出来れば戦える」と堅実に、ショットの精度を駆使して2日連続で、60台を並べた。

一時は通算8アンダーまで伸ばして、単独首位に躍り出た。
16、17番の連続ボギーで一瞬、沈んでも最終ホールで5メートルのチャンスが決まって好位置に戻した。

「ここ1ヶ月くらいは逆球が出て、調子が悪かった」と、予選落ちが目立ったが上半身の力みを抜いて打つことで、徐々に立て直してきたところだ。

07年のプロ転向からやっと本格参戦を果たした今季。
昨年まで生活の糧にしてきたレッスン業も、5年前からコーチとして籍を置く、地元宮崎の中高一貫校の日章学園にも、理解を得て「今年はツアーに専念する」と“長期休業”して、このシード元年に賭けてきたのに、獲得賞金はまだ460万円ほど。
ランキング102位は、来季のシード権が得られる65位にはまだまだ遠い。

2週前に終わった、今年最後の入れ替え戦も、秋以降のツアーに出られるリランキングトップ10にも入れず、薄氷の秋・・・。
「(焦りが)ないと言ったら嘘になる」。
トッププロの多くがタイトル獲りを狙って照準を合わせてくる今大会も「この大会だけでなく、僕には全部大事な試合」と、切実だ。
今週の女子ツアー「富士通レディース」で教え子の三浦桃香さんが、好スタートを切ったが「僕も、彼女を気にするくらいの余裕が出ればいいのですが」と、気の利いた励ましの言葉も言えずに恐縮しきりだ。

昨年は、10月の「HONMA TOURWORLD CUP」で自己ベストの3位に。さらに、11月の「HEIWA・PGM選手権」で11位。いずれも、秋押し迫る大会での大金星で、初シード入りを成功させた。
それを機に、帽子やウェアにスポンサーのロゴも、一気に増えた。今は、5社の名前を背負ってうかうかしていられない。
「今年ももう、残り何試合しかない。良いきっかけを掴めるように、頑張らないといけません」。
押し迫ったこの時期でも、礼儀正しく、柔らかな物腰は長年のレッスン業で養われた。
どんなに切羽詰まっても、絶やさぬ笑顔でこの窮地を乗り切りたい。

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