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日本オープンゴルフ選手権競技 2018

今年もアマが躍動!! 金谷拓実さんは史上4人目、2年連続3度目のローアマに

勝者の稲森と、記念撮影に収まる金谷さん(左)。貫禄の3度目のローアマ!!
昨年の2位に続く貫禄の戴冠だった。先週、日曜日のアジアアマで、松山英樹に次ぐ日本人Vを飾って来季のマスターズと、全英オープンの出場権を取ったばかり。
金谷(かなや)拓実さんが、今週はゴルファー日本一の舞台で、2年連続3度目のタイトルを手にした。

今大会で3度以上のローアマは、史上4人目(※)の快挙である。そんな偉大な先輩を、最終日に懸命に追いかけたのが東北福祉大のひとつ後輩、米澤蓮(れん)さんだった。
この日は、石川遼と回ることになって「ワクワク」と、大ギャラリーに囲まれても物怖じもせず、前半3つのバーディで、そのころスタートしたばかりの先輩の金谷さんを脅かす場面も。

だが、「自分にもチャンスがある。そう思い始めてから、崩れてしまった」。
ローアマのタイトルが、ちらつき始めた途端に重圧は来た。後半、距離の長い11番パー4で池ポチャ。ダブルボギーを叩いた。「流れが悪くなり、あとのプレーに響いた」と後半はひとつもバーディが獲れないまま最後の18番パー3もボギー締め。
通算1オーバーに終わって「前半は、とてもいいプレーが出来ていたので残念」。
結果には悔しかったが、石川に「これからも頑張って」と声をかけられたちまち「また頑張ろうと思えた。遼さんのグリーン周りの技の凄さを間近で見られたのも良かった」。

例年以上に、アマチュアの活躍が著しかった今年の日本オープン。
2日目には日大2年の桂川有人さんが、単独の首位に立って会場をざわめかせたが、「桂川くんはすごい上手いし、調子が良かったら、上位でも戦える人。僕はそんなに驚きはしなかった」と一人、ライバルの快挙に冷静だったのが金谷さんだった。

むしろ、刺激に「3日目、4日目は自分が伸ばして行きたい」。週末の健闘を誓うと、3日目に67を記録。
通算3アンダーからコースに出た最終日も「どんどんバーディー取って、7アンダーで回ったらチャンスもある」。
昨年2位のアマチュアが目指したのはあくまで優勝。
それだけに、「ローアマを獲れて嬉しい気持ちと、もうちょっとできたかなという気持ちと半々」。
史上4人目となる3度目のローアマ獲得も、昨年は61年ぶりのアマV寸前。初年度の15年は11位。そして今年は24位に、「予選を通った中でも今回が一番悪いので。もっと上手くなりたいです」。
底抜けの向上心で、今やアマ界を引っ張る存在だ。

表彰式で、勝者の稲森と肩を並べた金谷さんの勇姿をカメラに収めていた後輩の米澤さん。「僕にとって、金谷さんは学ぶべきところが非常に多い人。凄い先輩が、すぐ近くにいてくれる。励みになる」と、改めて羨望のまなざしを送った。
才能と、希望とやる気に溢れるプロ予備軍が、続々と控えている。
切磋琢磨しながら、技と心を磨いている。

※日本オープンローアマチュア獲得回数
<4回>
阪田哲男(73年、80年、82年、84年)
<3回>
赤星六郎(27年、29年、30年)
鍋島直泰(32年、35年、37年)
金谷拓実(15年、17年、18年)
(敬称略)
  • 金谷さんの一つ後輩、東北福祉大の米澤さん(中)は石川遼と同組ラウンドで生き生きと
  • 2日目に単独首位で予選突破を果たした桂川さんも伸び盛り
  • 大学の一つ先輩の金谷さん(左)を写真に収める米澤さん(右)(カシャ、カシャ、シャシャシャシャシャ・・・)「なんで連写やねんっ」金谷さんの鋭いツッコミ。チームの絆

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