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ダンロップフェニックストーナメント 2018
松山英樹が人生初の・・・
「本当に申し訳なかった」と、詫びた松山。
星野も「松山さんが打つのをぼーっと見ていた。僕も、先に確認すべきだった。逆に、僕が申し訳なかった」。
互いに、陳謝し猛省する1日となった。
14番の2打目。松山と、星野の距離差はわずか5ヤードほどだった。遠いほうから先に松山が打った。
2メートルのチャンスで沸かせた。
続いて星野も、何の疑いもなく、グリーンに乗せた。
異変に気づいたのは松山のバッグを担ぐ進藤キャディだ。
マークして、拾ったスリクソンのボールはしかし番号も施したマークも、松山のものではなかった。
松山は3番を使っている。星野は2番。
マークも酷似しており松山が、黒の1本戦。星野もやはり黒の1本線だが線を挟んで「ちょんちょん」をつけている。
「陸也のにはラインは入っていないと思って。自分のものだと思った」。
みるみる顔が青ざめた。
松山には「人生で初めて」という誤球である。
「本当に不注意で。僕のほうが飛ばないだろうという勝手な憶測があった。僕だけ2ペナだったら良かった」。
星野も「自分が先に、確認をしていたら、間に合ったかもしれない」と互いに詫びて悔いても、すでに2人とも2打目を打ってしまった後であった。
2人して2罰打のダブルボギーも、不幸中の幸いだったというしかない。
もし、当該ホールで気づかず次の15番でティショットを打ってしまったら、2人揃って失格だった。
グリーン上で気づいて、2人で誤球地点まで戻って打ち直したから、それ以上のケガを負わずに済んだ。
JGTOツアーディレクターの小山俊一によると「2年に1回あるかないか」という痛恨のミスも「終わったことなので、仕方ない。気持ちを切り替えよう」とそれぞれ胸に言い聞かせて、その後は1球1球の確認も怠らなかった。
「陸也もそのあと盛り返してくれたのでほっとした」と松山。
星野は「正直、めちゃくちゃ申し訳ない気持ちになりましたけど、なんとかそこから打たずに済んだ」と、2人揃ってなんとか通算1オーバーで、波乱の1日を終えた。
石川とは2年ぶり、星野とは試合で初の同組対決を、楽しみにしていた松山。
「楽しむ余裕もなく終わりましたね」と、悄然とこぼしたが首位のスコアが思ったより伸びなかったことも幸いだった。
「まだ全然チャンスがある」と星野。
松山は「上位に行けるチャンスはあると思うが状態からしたら、厳しい感じはある。しっかりと準備したい」。
飛ばし屋のホストプロ2人が起こした初日のアクシデント。2人揃って巻き返して、この気まずさを晴らすしかない。