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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2018
コース新はならずとも・・・石川遼が62を出して首位タイに
先に通算14アンダーで回って首位に並んで、「内容的には、今日はスコア以上の感じがする」と、久しぶりに自信満々で、記者会見に応えていた。
今週の会見場は、報道陣が集まる部屋と兼ねており、会見席のすぐ後ろにテレビと、リーダーボードが掲示されている。
解説のかすかな声に、ふと振り返ってため息交じりにつぶたく。
「陣・・・すごいな!!」。
この日は我こそが、コースレコード新記録だと信じていた。しかし、この日はインスタートで回った後輩に、あっさりと抜かれた。香妻が、なんとツアーの最多アンダータイ記録の12アンダーで回ってきたのだ。
この日、18番グリーンで全競技終了後に行われた公開インタビューには首位タイで並んだ山岡と、その香妻を伴いわざと恨めしげに言った。
「今日は隣に60を出した人がいて・・・僕の62は、もうかすんでます」。
思えば香妻は、4月の中日クラウンズでも2日目に61を出す猛チャージを演じている。
「香妻選手は予選落ちかどうかというところから、いきなりボン!とスコアを出す選手。今後も香妻選手の名前がたとえ下のほうにあったとしても、注目して見ていてください!!」。
リーダーの選手会長は後輩のアピールも忘れず「今年、初めて出ましたけれど、応援が本当に熱くて。プレーしていてもすごく楽しい。明日は僕らの前の組にも強い選手が一杯いますが自分が勝てるように、一杯バーディを獲りたいと思います」。
最終日最終組の3人揃って、詰めかけた福島の地元ファンにスリリングな展開を約束した。
上がってすぐに、JGTO会長の青木功も「やっと遼の思うようなゴルフが出来たな!」と褒めてくれたように、この日の石川は、ことごとく上手くいった。
9メートルを沈めた10番を皮切りに後半の5連続バーディも、そのあとナイスパーセーブを見せた15番も、16番は左のラフからチップインも「思ったところに打って、決めたいところで決められた。今年、なかなかなかった感じ」と、攻守共にがっちりとかみ合った。
最後の18番では240ヤードの2打目を3番アイアンで、悠々と右奥5メートルに乗っけた。最後の絶好のイーグルチャンスこそ逃して悔しがったが、久々に胸のすくゴルフを見せられた。
開催は5回目にして初出場の大会はその前の2試合で、続けて予選落ちをしていただけに今週は始まる前から「せめて予選は通ってね」。
そんな周囲の声も聞こえて「自分は予選通過を目標にやっているわけではないが、ここ2試合は落ちていて、カットラインを考えてやっていたというところはある。予選カットを考えていたら、そこにも届かないということはよくあること」。
自覚を余儀なくされて考え直した。
「自分に問いかけてみた。今まで目指していた目標や、意識が下がっていないか、と。目指すところを明確に持ち、そのために一瞬一瞬を選択したり、生きていかなければいけないと思い直した」。
米ツアーで打ちのめされて、いったん日本ツアーに舞い戻ったが、どこでやろうと目標はあくまでも、「世界で活躍できる選手になること。目標がはっきりすると、行動もゴルフも変わる」。
石川が考える強い選手は「ケプカや、ドナルド」。2位に圧倒的大差をつけて勝つイメージだ。最終日もきっと熾烈なバーディ戦が予測されるが「自分がいいなと思えるのはその中でも2位に4差、5差をつけるようなゴルフ」。
最終日こそ、自分が誰より少ないスコアで上がって福島の人々を喜ばす!!