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東建ホームメイトカップ 2019

昨日は三重、今日はブルネイ。シード1年目、比嘉一貴が今季は上々の幕開け

初出場の今季国内初戦を戦い終えて、23歳が慌ただしく旅立った。
プロ2年目で、シード元年を迎えた比嘉。

4位タイにつけた3日目、ホールアウト後に18番グリーンで行われたファンサービスの「ヒーローインタビュー」に、錚々たるリーダーたちに交じって参加。
「僕なんかがいいんですか?」と、一応は控えめに言ったが、身長158センチの体にパンパンの闘志を秘めている。
「今年、もっとも初優勝に近い選手」との紹介を受けてマイクを握ったが、本人は「今年2、3勝は狙ってます」。

言ったとおりに今季国内開幕戦で、さっそくそのチャンスを迎えた。
首位と2打差で出た最終日は、ジョーンズと同組で優勝を競った。

5バーディで、終盤は2打差まで詰め寄った。
しかしこの日唯一のボギーがよりによって、17番パー5のチャンスホールで出た。
3打差の4位に終わって悔しさを隠さなかった。
勝ったジョーンズには「さすがの一言。ロングパットを2,3回決めていたし、勝つ人のプレーをしていた。僕は、追われる側に気持ちよくプレーさせてしまった」。
自分と身長27センチ差の勝者もひるまず睨み上げて次の健闘を誓った。

勝てなかったのは、悔しかったが今年はスタートラインに遅れず立った。
翌年のプロ転向をかけて、東北福祉大の最終学年に受けたQTサードで失格したのは一昨年。翌18年度の出場権は絶たれた。
しかし自分に落ち込む間を与えず、アジアンツアーのQスクールに挑戦。
昨季の亜二部ツアーの資格を取ると、4月のバングラデシュで初出場Vをあげる。

さらに6月、チャレンジトーナメントのAbemaTVツアー「南秋田CCみちのくチャレンジ」で、国内プロ初V。10月には推薦で出たホスト試合のブリヂストンオープンから一気に3戦連続のトップ10入りで、初シードを手に今季開幕戦に加わった。

身長158センチと小柄だが、大学時から「普通にやれば、自分もツアーで活躍できる」と、堂々と言ってきた。
プロ1年目のつまづきにもメゲずに有言実行。
昨季の賞金ランキングは60位でスルリと初シードにもぐりこんだ今季、さっそく上々の滑りだしだ。

松山英樹の後輩で、今年のマスターズで日本人アマ2人目の決勝進出を果たした金谷(かなや)拓実さんの先輩。
「僕も松山さんに可愛がってもらったので今度は僕が」と言いつつ「でもあいつは心配ない。プロになったらすぐ活躍しますよ」。
一目置く後輩とは2週後の「中日クラウンズ(愛知県・名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース、5月2−5日)」で再会を約束しておりその前に、今週はADTツアーに出場。
開幕戦が済んですぐ明朝22日にブルネイに飛んだ。
春から超過密スケジュールもなんの。
「みなさんに期待されて嬉しい反面、裏切らないように頑張ります」。
にやりと、機上の人になった。

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