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ANAオープンゴルフトーナメント 2019
3打差6位の竹谷佳孝。最終日は痛みとの戦いも
4試合ぶりに決勝ラウンドに進んだ竹谷佳孝は、3日目の66に「パットが良く入ってくれている」と、安堵の息を吐いた。
39歳の今も数々のケガとの戦い。
膝、腰は、地元山口・宇部鴻城高校時代に痛めて好きな野球を断念した時から続く持病。
今年2月には、左手親指付け根に自身の血液から抽出した血小板を注射する「PRP」という治療法を受けたが完治には至っていない。
痛みを少しでも軽減するために、ショット時は右手を左手にかぶせて持つオーバーラッピングで握り、アプローチは野球のバットを持つのと同じベースボール型で持つという変則技でしのいでいる。
「それがようやく慣れてきて、コントロールは出来るようになった。でも、いつどうなるかと不安でいっぱい」。
ただでさえケガのオンパレードに、首痛が加わったのは先月のセガサミーカップ2日目。窪地から2打目を強打した際に、ダメージを受けて途中棄権をした。
成瀬克弘・JGTOオフィシャルトレーナーのケアを受けてすぐ翌週には復帰したものの、ただでさえ満身創痍の体にまたひとつ痛みを増やして「ケガとのいたちごっこ」と、ため息を漏らすが「焦らず、腐らず、諦めない。それが僕のスタイル」。
ひたすら忍の一字でコースに立つ。
プロ9年目の14年に「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」で初Vをメジャーで飾って得た5年シードも、今季まで。
首位と3差の6位タイから出る手負いの最終日は、人生の正念場で迎えた大チャンスだ。
「さあ、頑張れ竹谷」。自分に向かってつぶやいた。