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三井住友VISA太平洋マスターズ 2020
アマ→プロ連覇の偉業に挑む、金谷拓実
昨年、史上4人目のアマVを達成した金谷拓実もまた10日火曜日に、先月末の日米共催「ZOZOチャンピオンシップ」からの自主隔離が解けたばかり。
開幕前日のこの日11日に、仙台から早朝始発で会場の御殿場入りした。
昼前に1番ティから出て、急いで18ホールを回った。
「相変わらずコースは難しい。”去年はあそこからよう寄せたな”とか。”よう入れたな”とか思いながら回った」。
ちょうど1年前の自身の偉業も、どこか他人事のように、振り返った。
帰国後の2週間は、東北福祉大の寮に戻ることも禁止され、ホテルにこもりきりだった。「出来ることといえば、パター練習くらい。あとはバンドを使ったり、暇でしたね」と、トレーニングの補助具などを使って、部屋でひたすらストレッチに明け暮れる日々。
アマとして挑戦した9月の全米オープンに続く、2度目の措置だった。
「隔離だけで、1カ月を過ごしたことになります。…振り返ったときに、いい経験になりそうですかね?」。
アマで勝った試合で今度はプロとして、連覇を達成した例はまだない。
偉業がかかるが、直前の調整不足を、さほど気に掛ける様子もなくひょうひょうとしたものだ。
先月のプロデビュー戦「日本オープン」は7位。
プロ初賞金661万5000円の振り込みは、米滞在中にチェック。
「ネットバンキングで口座を見ました。嬉しかったですよ。おお、入った〜、と。でもまだ使ってなくて。なに買ったらいいんかな?」と、使い道は思案中。
世界を股にかける大物新人の預金通帳は当面、貯まる一方の気配だ。