高山忠洋には、2日目のリーダーボードに既視感があった。
「ちらっと見たら、先週、活躍した選手ばっかり」。

先週の「中日クラウンズ」で惜しくも連覇を逃した宮本が単独首位にいる。また、5位の浅地は3位タイ。
そして3位タイで敗れた自分も含めて「先週、チャンピオンになれなかった人ばかり」と、苦笑。

揃って雪辱を目指す今週。
高山には先週、あと83万910円で取り逃がしたシード権の確保もかかっており、その重荷もありながら、毎度のV争いは堪えるが、「毎日温泉につかって、ケアをしてもらって、なんとか頑張っています」。43歳が笑顔を作った。

この日は午後から雨が降り、曇天のコースは、薄闇でただでさえ対象物が見えにくい。

18年夏に患った深刻な目の病気は「水の中に顔をつけたように物が見えたり、ボールが全部、くぼみに入ったように見えたり、距離感も取りにくかった」。
医師から運動禁止が出た頃を思えば「もう問題ない、と思ってやっている。問題あれば、この位置でやっていない」と気丈に言うが、今も目に良いといわれる成分の含有量が最も高いといわれるサプリメントが常備薬。

若い子より余計にハンディはあるが、泣き言は言わない。
「調子のよい選手がまた上に来て、みんな、きっとここで、と思っている。そういう選手たちと、また戦えるのは楽しみ」。
今週こそ……!!

• 高山 忠洋