大会主催の太平洋クラブの所属になって3年連続3度目の大会。
プロ5年目の小斉平優和(こさいひら・ゆうわ)が雪辱の必勝を誓った。
未勝利のホストプロには開幕前日のプロアマ戦の出番はまだないけど、スポンサーの役員さんが一堂に会するこの日のウェアはビシっと、大会カラーの組み合わせで事前練習に励んだ。
会場に溶け込む深緑と黄色のセーター姿で「ぴったりでしょ?」と、ニヤけていたら、先輩プロに叱られた。
「優和!なにその服、シワだらけじゃない」と、谷原秀人が一喝。
「2,3回着てクリーニングには出したんですけど、しまい方が悪かったです…」と、モジモジ。
「ちゃんとアイロンかけなさい」などと説教されてシュン…としていたところに今度は大恩人が登場。
「優和くん、頑張ってくださいよ!」。
こちらは……! ちょうどプロアマ戦のハーフターンで後半ホールに向かわれる韓俊・代表取締役社長……!!
「いつもお世話になってます!」と、普段は小声だけどこのときばかりはビシっと張り上げ、「ありがとうございます!!」。
直立不動でお見送りした。
コロナ禍で、次々とトーナメントが中止となる中、昨年も開催を英断してくださった。
オフ合宿では広々とした練習場も使い放題。ゲストのスタート終了を待って、午後から心ゆくまでラウンドさせてもらえる。
昨年大会ではそんな恵まれた環境だからこその緊張があったが2日目に、首位タイ。
池越えの18番では右ラフからシャンクした2打目が、大捜索の末に、20メートル超のテレビ中継用のやぐらの上で見つかる奇跡も演じたが、最終結果は10位タイ。
悲願には届かなかった。
主催者期待のホープは「今年こそ絶対に勝って恩返しがしたい」。
本戦では勝負服のアイロンがけもお忘れなく。