この日、16日に43歳になった。
先週優勝の谷原秀人は誕生日の朝、次の快挙を狙ってコース入りした。
2007年の「「フジサンケイクラシック」と「サントリーオープン」、さらに2016年の「長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップ」と「日本プロ」に続く、自身3度目の2週連続Vがかかる。
過去8度達成しているジャンボ尾崎と、5度の中嶋常幸に次いで、尾崎直道と伊澤利光に並ぶ記録となる。
「そこはやってみないと分からないけど」と、苦笑しながら、「達成できたら、誰だって嬉しいでしょう」と、頷く。
月曜日は、前日最終日の朝、発症したぎっくり腰の治療に時間をたっぷり充てて、家を出て来た。
10歳になる長男の将来の夢はYouTuber。
「イマドキの子です。ゴルフはしない。パパをまったく見てくれない」とV会見でもボヤいたが、奥6メートルのバーディで、23歳の金谷を1差で退け決着した最終ホールのガッツポーズもテレビでちゃんと見てくれたようで、「カッコイイ、カッコイイって。むちゃくちゃ喜んでくれました」。
V後はラインにも、大量のお祝いメッセージが届いた。
若手の台頭にあって、5年ぶりのツアー15勝を、40代最初の優勝で飾った反響はとても大きかったが、一人息子からの祝福は、その中でも格別だ。
余韻を噛みしめ「また頑張りますよ」と、誕生日週の偉業に目をむける。
先週は、大量の水シャワーを浴びせかけられ、極寒の勝利の儀式になった。
面倒見のいいアニキ分は後輩たちから「タニさん」と慕われる。
この日、43歳の誕生日もまたお祝い責めは必至だ。