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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2021

初優勝の間も置かずにV2へ!! 木下稜介は、恩人と2戦連続Vを狙う

奥嶋コーチとの初タッグ! 3位→優勝→優勝と、過去3戦はキャディ業でも優秀です。
5年シードで飾った初優勝の反響は、本人が思った以上にデカかった。

3週前の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」で、プロ8年目の悲願を達成した木下稜介は、「たくさんの方からメッセージやお花を頂いて。試合が終わってからのほうが勝ったんだな、という実感があった」。

中でも心に沁みたのは、同級生からの祝辞。
石川遼のラインに「初優勝の勝ち方じゃないね」とあり、「嬉しかった」と、4打差の圧勝がもたらした自信と、自覚を再認。

「勝つまでは初優勝が大変だと思っていましたけど、これからは2勝目こそ難しいし、大事になってくる」と、余韻に浸る間も与えず、2試合連続Vによる2勝目の快挙に挑む。

来月7月には「全英オープン」も控える。
初メジャーに挑む直前の今週からの国内2戦。
「気持ち的にはどちらも優勝を目指してやりたい。早く2勝目をあげられるようにしたい」と、意気込む。

周囲の期待とバックアップも想像以上だ。
初優勝から明けて3日後。6月9日の水曜日に久しぶりに地元関西の早川怜トレーナーのジムを訪れ「開幕から8戦連続で身体が疲れている。今日はケアですね?」。
「いや、トレーニングですね」と、しれっと鬼の早川さん。
「…マジですか?!」と、それからたっぷり2時間ほど。

「懸垂やおもり、デットリフト30回を4セットとか。本当に、久しぶりにいきなりキツいトレーニングをさせられて…。半分、吐きそうなくらい。終わってからも4、50分は身体が痺れて動けない。結局、ケアはありませんでした」と翌日も、全身の筋肉痛にうめいたが「かえって身体がほぐれて、達成感があった」と、効果を実感。

デビュー年の2014年に2位T。2018年は12位Tに、昨年は7位Tと、相性の良い今週の大会には、頼もしい相棒を連れてきた。

昨年から習う奥嶋誠昭コーチとの初タッグは「コロナの影響で、コースでチェックしてもらう機会がなかったので。キャディしながらチェックしてもらえるのは心強いし、頼りにしている」。

24日の開幕まで、火・水曜日の練習日に9ホールずつ。
「ショットはいいと言ってくれているので、これからパットを練習します」と、準備も順調。

今季の女子ツアーですでに6勝を誇る稲見萌寧(いなみもね)さんらも指導する。
「…コーチ業はいいけど、キャディ業はどうかな?」と冗談半分にからかう木下に、奥嶋コーチは「今まで自分は3回キャディして、”3位→優勝→優勝”だからね」。
逆に、「プレッシャーをかけられました」と、苦笑した木下。

前回に続いて、せっかく今シーズン2度目の有観客試合は、石川も、昨年覇者で賞金ランク1位の星野陸也もいないが、「たくさん、ギャラリーの方に入っていただけるように。僕に何ができるか分かりませんが、盛り上げられるように頑張ります」。
現在、賞金2位の思いも高まる。

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