Tournament article
石川遼 everyone PROJECT Challenge Golf Tournament 2021
桂川有人が逃げ切りで悲願の初V!
今年は実質のルーキーイヤーにも関わらず幾度となく最終日最終組を経験してきた桂川。ただ、あと一歩のところで優勝を逃してきた。本人にとっても周囲の人達にとっても“やっと”の思いで手にした嬉しい初優勝となった。
「ここで勝てなかったらトラウマになるかなと思っていたので、本当に勝てて嬉しいです」。
勝ちを逃し続けてきたことで周囲からはどうしても“最終日に弱い”といったイメージを持たれる。桂川自身、勝てなかったことに対してそこまでネガティブな気持ちは働いていなかったが、周囲にそう思われることは辛かったと話す。だからこそ1日でも早く勝ちたかったというのが本音。その気持ちがあがり3ホールの3連続バーディに表現されたように思う。
2日間ノーボギーのラウンドを続けていた桂川は最終日も安定感のあるプレーを続けていた。ただ、同組の森本雄が序盤から順調にスコアを伸ばし13番で首位の座を明け渡す展開になった。
「今日は自分との戦いだと思っていたので、森本さんや他の人のプレーは気にせずにやろうと決めていたので、そこはあまり気になりませんでした。ただ、16番はこの優勝の鍵になったと思います」。
1ストローク追いかける形でむかえた16番パー5のティショット。ここで大きく左に引っ掛けて、あわやOBというショットになったがなんとか木に当たって助かった。
「あのショットを打った時は、また同じことをやって崩れるのかと情けない気持ちになったんですが、助かっていたことで気持ちを切り替えることができました」。
このホールでバーディを奪い、森本と並んだ桂川は完全に流れを引き寄せた。17番、18番も連続バーディとして、あがってみれば2位以下に3打差をつける圧勝劇だった。
「まず親に優勝を報告したいのと、フィリピンで3年間お世話になった鈴木さんと日大の方々に報告したいです。あと目標でもある石川遼さんの大会で優勝できたので、石川さんにも報告したいと思います」。
これで賞金ランキングは3位へと浮上。来季の前半戦のツアー出場資格はほぼ確実なものにした。来週は『日本オープンゴルフ選手権競技』へ出場する予定だが、最高の手土産を持ってプロになって初めての『日本オープンゴルフ選手権競技』に挑む。桂川のさらなる活躍に期待したい。