永久シード選手の金言を、早々に結果につなげた。
「もっと勝っていい。いいもの持っているんだから」と、片山晋呉に言われたのは2週前の国内初戦。
食事の席で「もっと感性を大事に」。
今までは、練習ラウンド時にグリーンの形状や、ラインを詳細に書き込んだコースメモに頼りきりだったが今年から、携行していない。
「メモと感覚が違った時に、迷いながら打っていたけど今は決断できるようになった」と効果を上げている。
身長158センチのマッチョな体。
重いものを持ち上げるウェイトトレーニングから、今オフは腹筋や、股関節を動かす自重トレーニングに変更。
「ヘッドスピードが上がり、今まで悩みだったロングアイアンで、高さが出るようになった。選択肢が増えた。自信を持って打てた」と、最終日も8番パー3や、18番の2打目で硬いグリーンに向かって幾度もピンを刺した。
「頑張ってきて良かったな」。
努力の成果を実感できるツアー3勝目になった。
2017年のデビュー時には何度もアメリカに誘ってくれた大学先輩の松山英樹。
でも、最近は声がかからない。
「なかなか来ないから、諦められたんじゃないか…」。
コロナの影響で、今はなかなか思うがままにはならないが、「松山さんのように活躍したい。そのためにも1日でも早く海外で経験が積めるように」。偉大な背中を追う気持ちは今も消えていない。
今季の目標は、複数回優勝。
「2勝とは思っていない」。
もっと勝っていい。改めて、片山の声にも背中を押される。