降雨などによる翌日持ち越しが決定した時は、正午すぎの一時中断からすでに2時間が経過していた。

 それでも、クラブハウス前のサインエリアでお目当ての選手を我慢強く待っていた女の子。

CBCテレビのインタビューを終えた＠中島啓太さんが姿を見せると、ぴょんぴょん飛び跳ね「なかじませんしゅ～～～～～」。

ピンク色のキッズケータイに念願のサインをもらい、お母さんに写真も撮ってもらった。

別れ際に中島さんから「じゃあね」と、優しい声をかけられるとあまりの感激に、しばし硬直していた。

プロ並みの知名度と人気を誇る一場面。

実力はいまさら言うまでもなく、降雨によるサスペンデッドとなったこの日の第2ラウンドは、16番で競技中断の合図を聞くまで悪天候下で6バーディ（2ボギー）を記録。

翌30日に2ホールを残して通算5アンダーの暫定10位につけて、史上初となる“プロの試合でアマ2勝目”も楽しみな位置までもってきた。

3週前にマスターズに初挑戦したばかり。

オーガスタで2日目の予選落ちには「どんなに賢くやっても、通用しなかった」と、落胆して戻ったが、世界最高峰を経験してきたことで、「今週はミスをしても賢くやれば大丈夫だなと、そういう心理状況でできているので、そこはちょっと余裕があります。今週は誰よりも賢くプレーがしたい」。

難攻不落の和合を若さ溢れる賢者のゴルフで攻略する。