ここ大洗ゴルフ倶楽部は2013年の今大会で、松山英樹が中嶋常幸を制した伝説の舞台でもある。
「3年前の国体でもその話しで持ちきりでした。プロの試合とパーも、コースセッティングも全然、違いますけどそれでも難しいコースで優勝できた。自信がついた」とその直後に石坂は、大学に在籍したままプロ転向を果たした。
石坂には節目の試合でもある。
今春、卒業した日本ウェルネススポーツ大学がここ茨城県にあり、神奈川県出身の石坂には「第二の故郷」の気持ちも強い。
思い出の舞台で3年ぶりの“凱旋”出場。
「プロとしてここに戻ってこられるとは思っていなかったので。ほんとうにすごく感慨深い」と、噛みしめる。
プロ初年度の20―21シーズンは金谷拓実(かなや・たくみ)にプレーオフで破れた「ダンロップフェニックス」など2位2回。トップ10は計8回。
もっとも初優勝が待たれる若手の一人として大洗に戻った。
「このコースは曲げないのが一番だけど、でも曲がると思う。曲げた時にいかにパーが獲れるか。1ホール1ホール油断できないですし、1ホール1ホールにドラマがある。ほんと難しいので1ショット1ショット諦めず、耐えて優勝争いしたい」と、伝説の大洗で新たなドラマ作りに励む。