雨で重くなったグリーンも、アームロックで握る中尺パターの距離感が抜群だった。
日本とアジアンツアーの共同主管試合で3年ぶりに、アジアンツアーの選手が揃った今年はアジアンツアーの広報担当も来日。インスタ用に動画のコメントを求められて、ネイティブ英語でよどみなく応えた。
9歳で渡米し、語学もゴルフもアメリカ仕込み。米フロリダの名門「IMGアカデミー」で学び、南カリフォルニア大では「アジアアマ」に2018年から3年連続で出場。米選抜の「オールアメリカン」にも選ばれ、対抗戦ではコリン・モリカワや、マシュー・ウルフと闘った。
2020年の卒業を機に、いったん日本でキャリアを積みに戻ったが、将来の目標はもちろん米ツアー。
出場枠が狭い今大会は、はじめ出場資格がなかったが、世界を見据える若者に、主催者から推薦出場の白羽が立った。
「回りのサポートがなければ自分はここまで来れていない。結果で、お応えできればいい」と、溢れる感謝をゴルフに注ぐ。
今大会の勝者には「全英オープン」の切符も得られ、「初メジャーも実現させたい」と、初Vへの思いもひとしおだが「感情的になってしまったらゴルフに集中できない。いろいろ、頭に浮かぶがすべて受け入れ今は自分のやるべきことに集中する」。
決勝ラウンドにむけて、大学時代から師事するメンタルコーチの教えを改めて反芻していた。