自身ツアーで初のホールインワンを達成して、思わず背後の看板チェック。
700万円もの特別賞金は、しかし土日の決勝ラウンド2日間が対象で、「残念でした」と、悔しがってみせたが、同組の宮里優作や、石川遼ら豪華メンツとのハイタッチに、晴れやかな笑顔を見せた。
「16番のいいプレーで心に余裕もあり、その後もストレスなくピンに打っていけた」と快打に弾みをつけて、雨にも負けず勢いを加速。
18番と、折り返してすぐ1番でも長いパットを沈めて2連続バーディを奪った。
右に外した2番では、きわどいパーパットも拾い、4番では170ヤードの2打目を6アイアンで2メートルにつけて6アンダー。
2位と1差の「66」で飛び出した。
欧米ツアーを織り交ぜながら、4月のマスターズ、5月には全米プロ、そして7月の全英オープンと今季はメジャー3戦に臨んだが、どれも決勝ラウンドに進めなかった。
特に、3度目の出場だった全英オープンは、最後18番でバーディなら通れた。
「それが分かっていて獲れなかった」と、また1打届かずに、予選敗退の消沈は相当なものだった。
今季日本ツアーはこれがやっと3戦目。
今年こそ、海外での活躍場を求めて年頭から積極的に挑戦を続けてきたが、まだどこのツアーにも足がかりは作れていない。
忸怩たる思いを抱えて帰ってきたと思うが「どの試合でもベストを尽くすのは変わらない」と、初日の好発進にも浮かれず、「今日は良いプレーができましたので。これをどこでも続けられるように。また改善していけたらいいかなと思います」と、自分に言い聞かせるように「明日も自分らしいプレーを」と、静かに誓った。