地元出身の桂川有人(かつらがわ・ゆうと)が、初出場の三好でこの日ただ一人のボギーなしをマーク。
大会コース記録に並ぶ「63」で回り、2日目の通算11アンダーで、早くも2位と3差をつけた。
この日は、4番ホール終了後に同組の石川遼が腰痛で棄権。
「ごめんね。頑張って」と、エールを残して去ったが、スタートからついてくれた地元ファンは去らなかった。
スーパー新人の中島啓太と2人でギャラリーを引っ張り「たくさんついてくださることは嬉しい」と、気合いが入った。
「ゴルフというスポーツは、地味っちゃ地味と思うので。わかりやすく」と、横4メートルのイーグルチャンスを沈めた12番では右手を高々と上げて歓声に応対。
3メートルのバーディチャンスを決めた17番では、小気味の良いガッツポーズも飛び出した。
「自分が楽しめば、見てくださる方も楽しんでくださると思うので。そういう意味でも、リアクションはたくさん」と、盛り上げにも懸命だった。
ツアー初優勝を飾った今年4月の「ISPS HANDA 欧州・日本、とりあえず今年は日本トーナメント!」も2日目を首位で折り返したが、当時は6人タイの混戦だった。
アマ時も含め、決勝前の“一人旅”は初体験。
「正直、明日からどういう気持ちで行こうか。整理がついていない」と、戸惑う今こそ、憧れの人のキメ台詞を拝借だ。
「トランキーロ、あっせんなよ!」。
初優勝時にはキメポーズも拝借した。“推しプロレスラー”内藤哲也さんとの初対面は7月、初出場の「全英オープン」前に収録したテレビ特番だった。
「内藤さんのネタかもしれませんけど。恥ずかしそうにポーズしてんじゃねーぞ…と、言われましたので。今度はしっかり決めないといけません」と、思いも新た。
2勝目の大チャンスも焦らず、堂々と。
「トランキーロ」でつかみ取る。