今度こそ、初優勝に賭ける週末。
「あんまり意気込みすぎず、なんとか食らいついていきたいです」と、ニコニコ言った。
「おとなしめ」と、自己分析する性格は、「プレー中もあまり気持ちを浮き沈みさせずにやりたいタイプ」と話す。
そんな桂川に「キャラ変するぞ」と、けしかけてくるのは新・選手会長の谷原秀人だ。
恩人プロとの初対面は日大時に参加した、タイと日本の親善対抗マッチ。谷原と同部屋で泊まることになり、「僕が先に着いて、すごく緊張して谷原さんを待ちました。正直、テレビで見ていた感じはちょっと怖かった」という。
でも、ノックをして入ってきた谷原は「すごく優しくて…今ではお父さんみたいな感じです」。
今季の本格参戦に際して、今大会主催の国際スポーツ振興協会(ISPS)の半田晴久・会長に、桂川を所属選手として推薦してくれたり、ウェア契約時に間に入ってくれたり、とても頼りになる存在となっている。
桂川について、谷原は「スイングもいいし、思い切りもある。あとは優しい性格だけじゃないかな。プロとして、もっと弾けてくれたらいい」。新・選手会長は、意識改革を促した。
全英オープンの出場資格を取った今季初戦の「SMBCシンガポールオープン」に続いて、国内初戦の「東建ホームメイトカップ」では、香妻とのプレーオフに敗れてまた2位になったが、そんな時でも桂川は、ニコニコ引き上げてきた。
どんな場面もいつもと変わらずやれるのは、それもひとつの強みだが、そういう姿に物足りなさを感じる要職は、谷原だけではないようだ。
今週のプロアマ戦後の表彰式では、隣に座ったJGTO会長の青木功に「プレーオフの最後のパットは、ワンテンポ置いたら良かった」と言われて桂川にもはっとする部分があった。
「東建ホームメイトカップ」のプレーオフで香妻にバーディ、パーで敗れた場面。
「あのときも、確かにいつも通りにバーディパットを打ちました。でも、いったん待って、テンポを変えたら結果も違ったかもしれない。青木さんに言われて考えされられた。性格を変えるのは、なかなか難しいですけどプレーのリズムは変えられる」。
重鎮たちの進言も、大きな期待の表れ。
3度目の正直で生かせるか。
桂川有人が大事なホスト試合で、初優勝を狙う。
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