JGTOが今季最後のグータッチを決めた。 最終結果
男子が、女子の3連覇を阻止した。
合計21点を獲得し、8度目の優勝を飾った。
JLPGAと2点の僅差で4大会ぶりの頂点を取り返した。
今季の男子ゴルフを象徴するようなVシーンになった。
大差で王座についた158センチの小さな巨人。
史上最小の賞金王は、ほんとに今年最後の最後も強かった。
球を交互に打つオルタネートの後半戦。
最終組の比嘉一貴(ひが・かずき)と河本力(かわもと・りき)が、最終ホールに入った際のリードはわずかに1点。
このホールで負ければ、女子に逆転を許す場面。
河本が、ワンオン狙いの豪快な第1打を右手前のバンカーに入れた。
次打を受け持つ比嘉の2打目は「チップインのイーグル狙い」。入れることしか頭にない強気のアプローチは、きゅきゅっとピンそば30センチにくっついた。
ウィニングパットは河本が決めたが、「比嘉さんのおかげで勝てたといっても過言ではない」と、断言。
「技術も、心もめちゃくちゃ強い」と、河本の賞賛を契機に、大西魁斗(おおにし・かいと)が「あの比嘉さんのショットがあってこそいい1年だったと言える」と、総括すれば、「比嘉さんのバンカーショット見てすごいな、と思ってめちゃくちゃボルテージが上がりました」と、スーパー新人の蝉川泰果(せみかわ・たいが)が小躍りし、桂川有人(かつらがわ・ゆうと)は、「比嘉さんの今年の上手さと強さがわかる最後のバンカーショット」と、脱帽。
メンバーたちから出るわ出るわの大絶賛だ。
「褒められてすごく気持ちいい。いつかみんなにご馳走したい」と、賞金王もまんざらではない。
前半9ホールのフォアボール戦では、今季賞金レースを競った2位の星野陸也(ほしの・りくや)と組んで、6番では7メートルを沈めるイーグルも記録。
「僕の調子が良くない中で、比嘉さんに助けてもらった。チーム戦の醍醐味を感じた」と、星野も比嘉に大感謝だった。
大会主催の日立グループ様からMVPも頂戴し、ほんとに今年最後の最後もまさに賞金王が独壇場。
「今年の年長者としてもしっかりと締められた、という満足感がある」と、今季賞金王の強さを改めて見せつける1日となったが、「リクヤとリキと一緒だったから、自分も安心してプレーができたし、任せることもできた」と、前・後半のペア2人への敬意を忘れず、「この中で誰と組んでも勝てるというくらい。飛距離も小技も備わっているメンバーだった。初めてこういう団体戦に出させていただきましたがこの1年、一緒に戦ってきたメンバーだからこそ最後は力を合わせて勝てた。このチームで優勝できて本当に嬉しかった」と、メンバーみんなに賞賛返し。
比嘉の説得で、星野がチームを代表して開会の挨拶をしてくれたが、「優勝したら、僕がする」と、約束していた通りにほんとにこれが今年最後の表彰式でも堂々とVスピーチでマイクを握り、「これからも男子ツアーは若い選手がどんどん育ち、盛り上がっていくと思います。来年は男子ツアーにも、たくさん足を運んでいただけると嬉しいです」とJGTOを代表し、今年最後に改めてしっかりとアピールした。