平田憲聖(ひらた・けんせい)が、今年5月の「ミズノオープン」でツアー初優勝を飾った際に、お母さんへのプレゼントとして挙げていたのが、乾燥機であった。
「僕は試合で一緒に見に行けないので、好きなの買っていいよ、と言ってるんですが・・・」。
だが遠慮か、お母さんはいっこうに買いに行く気配がない。
内心、気になっていたところで今週の吉報である。
パナソニック社の「ななめドラム洗濯乾燥機」は、まさに理想のひと品だ。
「すごいいいの見つけました・・・!!」
しかも、V副賞は乾燥機だけではない。
最新型のテレビや冷蔵庫、空気清浄機に電子レンジにコードレス掃除機、圧力炊飯器に、足のマッサージ器まで・・・!
「優勝したら、これ全部いただけるんですか?」と、垂涎のラインナップに声を弾ませ、「お母さんが喜んでくれそうなものばっかり。ぜひゲットしたいです!」と、8月の「日本プロ」に続く通算3勝目に、いっそうやる気が出て来た。
本大会では昨年、一昨年と、同学年が立て続けに快挙を達成。
特に昨年は、大阪学院大学に在籍しながら一足先にプロデビューしていた平田にとってはルーキー年だった。
「この大会も、僕はすでにプロとして出ていたのでその中で、同級生がアマチュアで勝ったというのは、やっぱり悔しかった」と、21年の中島啓太(なかじま・けいた)に続く、蟬川泰果(せみかわ・たいが)のアマVには内心、平田も穏やかではなかったそうだが、「同時に刺激を受けて頑張れているというのはあります」と今季、自身の飛躍にしっかりとつなげている。
現在賞金5位は、1位を走る中島とは4189万362円差。
賞金レースももちろん気に懸けつつ、「意気込みすぎてもいいことはない。試合ではいつも通り」と、常に自分を見失わずにいられるのが強みだ。
この秋、最大の目標に掲げるのが、来月19ー21日に行われる日米「ZOZOチャンピオンシップ」の出場権。
今年の開幕戦から、大会前週の「日本オープン」までの賞金ランキング上位8人に資格がある。
「ひとつひとつ結果を残していければ、チャンスがある」。
乾燥機も、夢の切符もこのまましっかりと、つかみ取りたい。