この日は、2打差の4位タイから出て5バーディと、ボギーは15番で3パットを叩いたひとつだけ。
3番で1メートル弱のチャンスを決めると、8メートルを沈めた9番から3連続バーディ。
11番の2打目は、115ヤードから、52度を握ってピン数十センチもなかった。
ついに首位に立つと、その後も危なげなくパーを重ねて、15番でまた52度を使ってOKバーディ。
今回は木下裕太(きのした・ゆうた)と首位を分けたが、単独トップで出た過去5回のうち優勝4回。2位1回は6月の「ASO飯塚チャレンジドゴルフ」で中島啓太(なかじま・けいた)にプレーオフで競り負けたもの。
「最終日最終組で回ることは、すごく大事なことかなと思う。優勝するチャンスが一番多い場所なんで、そこに今週も入れたので
とにかく勝ち切りたいなと思います」と、今年6度目の定位置で今季3勝目をにらむ。
今年6月の「BMW日本ゴルフツアー選手権」と、今月の「フジサンケイクラシック」に続いてまた難コースでのVチャンス。
「難しいのでターゲットもしっかり絞らないといけないので集中力が上がりやすい。それがいい方向にいっているのかな」と、頷く。
欧州ツアーを中心に、海外を主戦場にした昨年は出場していないが、初出場した一昨年大会は2日目の「65」で5位浮上したものの、3日目に伸ばせず、最後5位のまま終わり「すごく悔しかったのを覚えています」。
今週は、474万3180円差で追う中島がプロ初の予選敗退しており、三好で2年前の雪辱なら逆転の返り咲きだ。
先週は、久常涼が欧州・DPワールドツアーで初優勝を飾った。
「本当にすごいと思う」と、力説する。
「海外でやる、と口で言うのは簡単でも実行して、しかもやり続けることは簡単なことではない。彼は、日本ツアーのシードも持っているのに出て行って、南アフリカやケニアにも飛んで、優勝をつかんだ。本当にすごいと思う」と普段、口下手な選手が一気に語ったが、金谷も今年2月のアジアンツアー「インターナショナルシリーズオマーン」で悲願の海外1勝を挙げている。
今季から、欧州・DPワールドツアーの出場資格に、日本ツアーの賞金上位3人が加わるなど道筋が広がっており、賞金王獲りも、金谷には夢実現の通過点に過ぎない。
三好から世界へ。
「明日もとにかく自分のプレーをして優勝したいな、と思います」。いつもの決め台詞を吐き出した。