しかも3日連続ボギーなし。
それでも追いつけず、「9個伸ばして1個しか詰まらないような先輩です」と、苦笑した。
1番から3連続バーディ。
だが、それさえ序盤は5差をつけられた。
「まあ、免疫はついているので」。
何度も言うが、アマのナショナルチーム時から金谷の強さは嫌というほど見ている。
「いくら離されてもまた食らいついていくという感じで自分はやれている」とへこたれず、後半12番のイーグルで一気に3差に詰め、17番のバーディでようやく2打差。
でもまたすぐ最後18番で6メートルを決められた。
結局、最終日に3打差を持ち越したが、「最後も入ると思って見ていた」と、金谷のバーディ締めも予測はついた。
「終盤で強いというイメージはずっと変わらない。ピンチを作っても、それをセーブしてくるとか、優勝争いにおいて、隙が全く無いような感じ」と、手強いからこそ「金谷さんとのプレーは楽しい」とやり甲斐も。
今週もまた、金谷との最終日最終組が決まった。
思えば、この3週間、金谷とほとんど喋っていない。
朝は「おはよう」と「宜しくお願いします」がせいぜいで、プレー中は「ナイスバーディ」「ナイスプレー」。
スポーツマンシップは貫くが、世間話は「まったくない。ゼロでした」。
直近では、4月の「中日クラウンズ」だ。
プレー中に、たこせんべいを頬張る中島に、金谷がツッコミ。
「またそんなの食べて。可愛い子ぶるなよ」。
「・・・可愛い子ぶってません!」。
そんな他愛ない会話も、もう遠い思い出・・・。
でも中島は、そんな金谷も大好きだ。
「別々の世界観にいて、お互いが良いプレーを目指してやっているという空気感。3週間、一緒に優勝争いさせてもらっているので、特に話すこともなく。ただお互いが良いプレーを目指してがむしゃらにやっているという感じと思うんですが、それはスゴく好きです」と、最終日も楽しみにする。
ゴルフも会話も壁は硬いが、「金谷さんも人間。プレッシャーも少なからず感じていると思うし、自分も良いゴルフをして最後まで諦めたくない」と、今度は中島が、プロ初勝利を狙って2週連続2位の雪辱戦。
ただ、「もし自分が勝ったとしても、どんな感じになるんですかね?」と、首をひねった。
「もちろん、めちゃくちゃ嬉しいとは思います。でも、多分、金谷さんより上に行けたとは思えないと思いますし、もし自分が勝ったとしても、気は引き締まったままなんじゃないか・・・」。
はてさて、今もっとも勢いがある2人の若手の結末はいかに。
ひとつはっきりと言えることは「明日も2人に一切会話はないということです、w」。
それもまた一興。