それでも勝てなかったが「4日間で29アンダー出して、自分のプレーはやりきった」。
金谷拓実(かなや・たくみ)に一片の悔いも無い。
前半9ホールで最初の3差リードを失い、12番でついに中島に逆転を許したが、接戦になってからが本当の見せ場だった。
14番で再び追いつき、15番でまた抜かれ、17番でまたトップ。
本戦最後の18番は1打リードで入ったが、チャンスにつけそこねてまた並ばれプレーオフへ。
2ホール目は「ティショットが思ったより飛んでしまった」と、2打目を奥ラフに落とした。
パーセーブは決めたが、中島のピンそばバーディに敗れた。
週をまたいで7日続けて首位に立ったが延長戦の74ホール目に陥落した。
完全優勝を飾った先週、「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」は難関の17番で、金谷がピンそばのバーディを奪って中島を封じたばかり。
みごとに仕返しされた。
2週連続完全Vの偉業は消えたが、「中島選手のプレーは本当に素晴らしかった。あっぱれですね」。
涙の中島を抱きしめる笑顔は清々しかった。
このあとは、ドイツへ。
先週優勝の資格で得た欧州・DPワールドツアーの「BMWインターナショナル」に挑戦する。
現在、賞金1位を走るが、あくまで目標は世界。
今度は、2月のアジアンツアー「インターナショナルシリーズ オマーン」に続く海外2勝目をひたむきに追う。