舞台は、嘉数が2019年からサポートを受ける、パシフィックゴルフマネージメント株式会社(PGM)の系列コースのひとつ。
PGM石岡ゴルフクラブはオフもよく回りに来るし、昨年もとりあえず日本単独開催で行われた本大会ほか、10月には主催大会の「HEIWA PGM CHAMPIONSHIP」など、トーナメントが年に2回も。
嘉数にとっては、「ショットのイメージを明確にさせてくれる」と、誰より馴染みと好相性を自負するが、「昨日も今日も、そんなところに切ってるの?と」。
欧州ツアー主導のコースセッティングは、特にピンの位置がエグいらしい。
「これまでのJGTOのトーナメントよりさらに振ってるな、という。今までやってきたより端に切ってる印象がありました」とこの日も、順調にスコアを伸ばしてきた後半の7、8番で、連続ボギーの3パット。
「ひとつは打ち方で、もうひとつは打ち方なのか、読み間違えか・・・」。
消沈しかけた最後9番で、右4メートルをバーディ締め。
通算7アンダーでとどまり「明日に向けてかなりデカい」と、気持ちが高ぶっている。
「確かに、難しいんですけど、無茶なピン位置ではなく、良いショットが出ればバーディが出るようなピンポジション。ここに突っ込めますか? もう少しピンに打って来れますか? 打てたらバーディ獲れますよ、・・・と試されているみたい。面白い!」と、かき立てられる。
今年3月の豪亜共催、日本協力の「ニュージーランドオープン」では最終日を4位タイから出る健闘で、12位タイ。
海外志向もより芽生えて、「今週は進出へのベストルート」と、手探りを加速する。
あだ名は「光倫=てるみち」をもじってテルミ-。
2018年以来のシード復活をかけて、昨季まで争ったABEMAツアーの中継班につけてもらったニックネームだ。
今年から、キャディバッグにも刺繍を入れた。
「でも、彼らは読めないですよ!」と、笑ったが、なぜか同組の欧州選手がラウンド中に何かと連呼。
「覚えてくれたなら嬉しい」と、好スコアでもアピールできた。
同組選手のひとりが彼女を連れて、ラウンド中もインターバルで何かとべたべたしていたそうだ。
でも、実は嘉数も新婚ホヤホヤ。
昨年7月に悠さんと結婚すると、翌8月の日本プロで4位タイ。
10月の「日本オープン」で6位タイ。
そして10月、ホスト試合の「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」で11位タイ。わずか3試合(出場は4試合)で賞金ランキング43位に食い込みシード復活を果たした。
今年の目標は、愛妻に初優勝を捧げること。
「もちろん、それを目指して頑張っています!」。
大舞台で献身に報いる。