「夏のゴルフェス」と銘打つ本大会では、すぐそばの特設広場でステージイベントを実施。
その音楽がたまたま流れて来たのだが、「あの歌を、北海道で聞けるとは…」。
嘉数の地元沖縄の県民的歌手BEGIN(びぎん)さんの代表曲。
「カラオケで必ず歌います」と、嘉数も大好きなソウルミュージックに「最高に気分が乗りました」と、最後のパー5で、残り255ヤードの2打目は、3Wで迷わず2オン狙い。
左奥目7メートルにみごとのっけた。
イーグルトライは外したが、楽々バーディで締めた。
ボギーなしの7バーディ「65」は、午前組の中では文句なしの首位獲りに成功した。
嘉数の故郷から見るとなおさら最果ての北海道にはご縁を感じる。
2013年に、PGA主宰の資格認定プロテストに合格した会場も、北海道苫小牧市のエミナゴルフクラブ。
さらに同年のツアー外地区競技「北海道オープン」で“プロ初優勝”し、出場資格を得てデビュー戦を飾ったのも、北海道北広島市の“輪厚(わっつ)コース”で行われている「ANAオープン」で、「しっかり予選通過もしましたよ」と、56位の成績を残している。
前週までたとえ不振を感じていても、「北海道にくるとスイングのイメージが勝手に良くなる。洋芝も気持ちよく抜ける感覚がある」と、その気になれる。
「なんでかはわからないけど北海道は得意」と、言い聞かせることも、出身の東海大学でスポーツ心理学の教授にも習った「必要なメンタルスキル」。
音楽を使って気持ちを高めたり、鎮めたりする手段も、当該教授から学んだ一環だ。
北海道でも、島人(しまんちゅ)魂は忘れず、目指すのはひとつ。
「まだ4分の1が終わっただけですけど、良いスタートがきれたので。初優勝を目標に頑張りたい」と、意気込んだ。