初日は、自他ともに認める同名のそっくりさん、金田直之(かねだ・なおゆき)が首位と1差の5位タイと好発進していた。
「今週は、僕が“ニセモノ”になりそう」と、頑張ったら風が吹く中、ボギーなしの「68」で回ってこられた。
「前半はチャンスも、渋いパーパットも入ったけど後半は、ショットが荒れて荒れて大変でした。よく、ノーボギーで回ってこられた、と」と、鬼門のパー3も、なんとかクリア。
「周りが全部池なので打ちづらい」という名物の16番は、過去3度出てバーディも、ワンオンもまだ一度もなし。
「きょうはけっこういい球が打てて。きょうこそやっと乗ったかな、と思ったんですけど10センチだけエッジでした」と、残念無念。
でも、外からパターでしっかりとパーを取り、「“15分の1回目”はまた明日にとっておく」と、お楽しみは残した。
2019年にプロ転向し、21年の選手会主催大会「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」で1勝し、シード選手に定着して以降は、転戦でなかなか帰郷ができなくなったが、地元北海道出身。
スタートでお母さんと、お母さん方のおばあちゃんに加えて、お父さん方のおじいちゃんの姿を見つけて思わず駆け寄った。
新富町のおうちから車で2時間以上はかかる上に、「身体が悪くて歩くのもなかなか大変。なのに歩く気満々で…」。
祖父を気遣いながらのプレー。
ラウンド後には、観戦に来てくれた幼馴染と「成人式ぶり」の再会を果たして「あと4時間くらいはかかるかも…笑」と、久しぶりに昔話に花が咲いた。
2年前から趣味で始めたダーツは今やプロ並みの腕前と、関係者の間では知る人ぞ知る。
9日・火曜日の前夜祭会場ではセガサミーのオンラインダーツボード「ダーツライブ」を制作された社長さんとたまたま同席になったそうで「今週優勝したら(ダーツの)トッププロしか作れない自分の顔入りの(成績記録)カードを作ってあげる、と言ってくださったんです。ありえなくないですか?!」。
ダーツ愛好家にとってはどうやら垂涎ものらしいご褒美をぶらさげられて興奮気味。
「優勝は無理なんで、予選通過でお願いしますと言ったんですが…」と、本人はずいぶんハードルを下げたが、地元ファンも含めて周囲は昨年大会2位の雪辱を願っているのは間違いない。