桂川は、今平と堀川と3人タイの大会3位だったが、複数人が並んだ場合は、世界ランキングの上位者が権利を得る。
同177位の桂川に転がり込んだ。
「チャンスをつかむということは難しいことで、それをつかめたというのは嬉しいものがある。興奮しました」と2022年以来、2年ぶり2度目の切符に嬉しそうな声が出た。
最終日は大会の優勝争いと並行し、メジャーの切符争いも、熾烈を極めた。
3打差の5位タイから追った桂川が最後18番パー5に入った際にはまだ圏外の4位タイだった。
どうしてもバーディが欲しい最後のチャンスホールだったが「持ち球のフェードが打ちづらい」と、最終日もティショットをミスして左の池へ。
打った瞬間、膝に手をついた。
「最後もまたダメか、とがっかりした」。
全英切符もダメかと落胆したが、桂川より上位にいた今平と比嘉が後続から来て、次々と脱落。
18番で、結果4メートルのパーパットを拾っていたのが幸いした。
4月の「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」でツアー通算2勝目を達成し、欧州・DPワールドツアーの出場資格を獲得しており、最初の試合を次週、ドイツで行われる「ヨーロピアンオープン」と決めていた。
翌27日にも日本を発つ。
「行く前に上位争いをして、出場権が獲れたというのは自信になります」。
旅立ちの直前に、何よりの餞別を自分に贈った。
「全英オープンまでに、欧州の試合にたくさん出られる。そこで欧州のゴルフを磨いて、さらに成長したゴルフでプレーできたら面白いんじゃないか」と、奮い立つ。
このあとしばらく日本を留守にするのはさみしいが、「やるからには一番上を目指してやりたい。成長した姿で帰ってこられるように、頑張ってきます」。
勇んで飛び立つ。
なお、大会2位で権利を獲得した韓国の高君宅(コ・グンテク)はこれが初のメジャー切符。
ホールアウトした時点では、自分に資格があるとわかっていなかった様子で、「考えもしなかったんですけど嬉しい。世界的な選手たちと競い合うことで一生懸命学んできます」と、意気込みを話した。